研究課題/領域番号 |
19K12079
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
立蔵 洋介 静岡大学, 工学部, 准教授 (30372519)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 音場制御 / 逆システム / 室内音響伝達特性 / 聴感の自然性 / 振幅・位相調整 / 音響伝達特性 / 逆フィルタ処理 / 自然な聴感 |
研究開始時の研究の概要 |
逆システム型音場制御に基づく音空間の個人化では,他の体験者に干渉させることなく,自分の聞きたい音だけを聴取できる.しかしながら,音が伝播する際に生じる反射や回折などの影響を除去する操作を行っているため,逆システムが最適に動作していないと再生音の品質が劣化する.本研究では,スイートスポット上で合成された音の品質に影響を与える要因を調査し,体験者が違和感なく自然なものとして再生音を享受するための制御条件を解明する.音響伝達特性に関する機能の解明,汎用性の高い制御手法の構築,合成された再生音の知覚プロセス解明を通じて,再生音の自然性を担保した音場制御に関する体系化と理論構築を図る.
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研究成果の概要 |
本研究では,逆システム型音場制御において,スイートスポット上で合成された音の品質に影響を与える要因や,体験者が違和感なく自然に再生音を享受できるための条件について検討を行った.体験者の頭部移動に関する影響とその補正の影響を検討したところ,本来の受聴位置から離れるに従って制御精度が悪化するが,簡易的な方法であっても移動距離に応じた補正をかけることで,制御精度の劣化を抑止できることがわかった.また,合成された音を人間に知覚させたときは,音の合成の精度以上に人間の聴覚特性の影響の方がより支配的である可能性が見出された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
音場の個人化に関する近年の研究動向として,波面合成方式をベースとしているためにスピーカ数の大規模化を招いているという問題に直面している点が挙げられる.本研究が基盤とする逆システムに基づく手法では,音響伝達特性の変動に弱く,マルチモーダルな拡張現実への柔軟な展開には課題があった. 本研究では,比較的少数のスピーカによって身体的に制約の少ない状態で運用可能な可搬性の高いシステムを構築するための基盤的な知見が得られた点に学術的意義や社会的意義があったと考えられる.
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