研究課題/領域番号 |
19K12084
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
松田 剛 関西大学, 社会学部, 准教授 (70422376)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | スマートフォン / コロナ禍 / ギャンブル課題 / 姿勢 / 身体化認知 / 行動実験 / モバイル端末 / ウェブ調査 / 心理学実験 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、スマートフォンなどのモバイル端末を利用する際の「姿勢(体位)」と端末の「画面サイズ」が利用者の認知活動に与える影響を検討する。具体的には文章・映像に対する印象や、ギャンブル課題におけるリスク判断傾向が操作時の姿勢や画面サイズによってどのように変化するのかを心理学実験によって明らかにする。実験では心理評定や行動測定に加えて脳活動計測も行い、姿勢や画面サイズが認知活動に与える影響の神経学的メカニズムの解明も目指す。
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研究実績の概要 |
本年度は2019年より毎年続けてきた大学生における情報端末利用実態調査のまとめを行った。当初は2019年のみ実施する予定であったが、2019年末に始まったコロナ禍とそれによる遠隔授業の導入により、大学生の情報端末環境が一変した可能性が生じたため、その後も継続的に調査を実施した。 2019年から2022年まで4年間のデータ(延べ908名)を分析した結果、スマートフォンに関しては4年間通してiPhoneの所有率が約90%と非常に高く、Android端末も含めればほぼ100%の所有率であった。また、タブレットの所有率は4年間通して20%前後と大きな変化はなかった。一方、PCの所有率は2019年の63%から2020年には92%に大きく増加していた。その後も92%以上の高い数値を維持しており、遠隔授業の導入によって大学生のPC環境が大きく変わったことが明らかとなった。利用アプリに関しては、2020年のみ路線検索アプリと地図アプリの利用率が大きく低下していたほか、YouTubeの利用率が2020年以降は2019年よりも10%以上増加して平均83%になるなど、外出自粛の影響とみられる変化が起きていた。おそらく遠隔授業の影響により、電子メールの利用率も2019年の13%から2020年以降は平均33%に増加していた。 研究項目「スマートフォン利用時の姿勢を変数とした心理実験」については、Balloon Analog Risk Task(BART)を元にしたスマートフォン用アプリの開発を進めた。前年度まで使用していたアイオワ・ギャンブリング課題では、3割もの参加者が隠されたルールに気付かず、リスクテイク行動の測定として成立しなかった。そのため、ルールがより単純なBARTを採用することにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
計画当初の実験案を再検討し、新たな課題プログラムを作成したため。
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今後の研究の推進方策 |
新たな課題を用いて数名の予備実験を実施した後、必要があれば課題に修正を施す。課題完成後、スマートフォンとタブレット端末を用いた実験を実施する予定である。
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