研究課題/領域番号 |
19K12100
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61030:知能情報学関連
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研究機関 | 広島市立大学 |
研究代表者 |
神尾 武司 広島市立大学, 情報科学研究科, 准教授 (20316136)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | マルチエージェントシステム / 強化学習 / 多船航路探索 / 行動表現 / 目標航路 / トラッキング制御 / 回避開始点 / 安全マージン / 学習効率 |
研究開始時の研究の概要 |
船舶運航において安全性と効率性を勘案した航路を事前に選定することは極めて重要である.このような背景から,多船航路探索用マルチエージェント強化学習システム(MARLS)を開発し,さらに,これが海上交通アセスメントツールとして利用できることに着目して,様々な研究に取り組んできた.本研究もまたその延長上の研究であり,行動表現の高度化による学習効率の向上および高次の要求(例えば,回避開始点の明確化)を満足する航路探索を実現することを主な目的とする.本目的の達成により,多船航路探索用MARLSの海上交通アセスメントツールとしての価値を一層高めることを目指す.
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研究成果の概要 |
現実の操船者でさえ判断に迷う複雑な見合い状況に対して安全性と効率性を勘案した航路を事前に選定し,知見を得ることは重要である.研究代表者は多船航路探索用マルチエージェント強化学習システム(以後,MARLS)を開発し,海上交通アセスメントツールとしての価値の向上に努めてきた.本研究では,エージェントの行動表現を舵角という原始的な表現から回避,針路回復,進路維持に相当する目標航路を用いて高度化することにより,多船航路探索用MARLSの学習効率を改善した.さらに, 航法が回避開始タイミングを明確に定めていないことに着目し,回避開始点を明確化するための機能を多船航路探索用MARLSに実装した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の概要で述べた通り,研究代表者は多船航路探索用MARLSを海上交通アセスメントツールとして利用する研究を継続している.本研究では,多船航路探索用MARLSにおける学習効率の改善と回避開始点を明確化する機能の実装を行った.関連研究としては深層学習を用いた自律船研究が挙げられるが,海上交通アセスメントツールとしての利用は想定していない.ここに本研究の学術的独自性が存在するが,強化学習という共通性から研究成果の相互利用が期待できる.一方,船舶運航の交通量の増大から港則法や海上交通安全法が見直されてきた事実を鑑みれば,有用な海上交通アセスメントツールの開発は大きな社会的意義を持つ.
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