研究課題/領域番号 |
19K12128
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61030:知能情報学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
堀井 俊佑 早稲田大学, データ科学センター, 准教授 (00552150)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 統計的因果推論 / 構造的因果モデル / 潜在反応モデル / 統計的決定理論 / ベイズ統計学 / スパースモデリング / ベイズ決定理論 / ベイズスパースモデリング / 平均介入効果 / 条件付き平均処置効果 / 部分線形モデル / 操作変数法 |
研究開始時の研究の概要 |
データ分析から得られた知見を使い,何らかの行動をした場合の結果を統計的に分析する方法として統計的因果推論の研究が注目を浴びている.本研究では特に因果ダイアグラム・構造方程式モデルに基づいた統計的因果推論を扱う. 本研究では「介入効果をベイズ最適に推定する場合の有効性はどの程度か?」及び「ベイズ的スパースモデリングの考え方を応用することで,ベイズ最適な介入効果推定を効率的に近似計算することは可能か?」という2つの問いに対し,構造的因果推論,機械学習,最適化理論,ベイズ統計学,統計的決定理論,スパースモデリングの分野の知見を融合したアプローチによって,肯定的な回答を与えることを目指す.
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研究成果の概要 |
本研究は、データ分析における誤った知見を避けるため、統計的因果推論を統計的決定理論の枠組みで最適化することを目的とした。まず、ベイズ決定理論に基づく因果効果の推定法を提案し、シミュレーションおよび実データを用いた実験でその有効性を示した。また、MCMC法や変分ベイズ法を用いた効率的な近似アルゴリズムを構築し、計算量の問題を解決した。これにより、小規模データでも高精度の推定が可能となった。さらに、操作変数を利用した因果推論や条件付き平均処置効果の推定法も提案し、従来手法に対する優位性を実証した。研究成果はAISTATSやAAAIなどのトップ会議に採択され、統計学・人工知能分野に貢献した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、統計的因果推論を統計的決定理論の枠組みで最適化し、従来の方法よりも精度の高い因果効果の推定を可能にした点にある。これにより、因果推論の理論体系が深化し、多様なデータ分析における新たな知見の創出が期待される。社会的意義としては、データに基づく意思決定の精度向上が挙げられる。特に医療や経済学などの分野で、因果関係の正確な把握に基づく政策や治療法の最適化が可能となり、公共の福祉や経済の発展に寄与することが期待される。
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