研究課題/領域番号 |
19K12136
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61040:ソフトコンピューティング関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
唐堂 由其 金沢大学, 電子情報通信学系, 准教授 (70636927)
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研究分担者 |
唐 政 富山大学, 学術研究部工学系, 教授 (90227299)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 畳み込みニューラルネットワーク / 神経細胞樹状突起 / 脳の動作原理 / 方位選択細胞 / 全方位的な病変部 / 非線形的畳み込みニューラルネットワーク / 糖尿病糸球体顕微鏡画像 / 糖尿病性病変診断 / 樹状突起ニューロン / 超非線形的フィルター / 樹状突起ニューロンモデル / 非線形的フィルター / 運動方向検出 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、従来のMcCulloch & Pittsニューロンモデルに比べ、忠実かつ非線形的計算能力をもつ樹状突起ニューロンモデルを用いて、新しい非線形的フィルターをもつ畳み込みニューラルネットワークを構築する。具体的には、現在の畳み込みニューラルネットワークにおける特徴抽出機能(畳み込み層)を非線形な特性をもつシナプスと樹状突起におけるシナプス間の非線形相互作用を考慮した樹状突起ニューロンモデルで実現し、非線形的な特徴抽出や論理的な特徴抽出などの機能を持たせる。このことにより、画像認識の性能を格段に向上させるだけでなく、革新的な医学診断や自然言語処理などの応用が可能となる。
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研究成果の概要 |
本研究は現在の畳み込みニューラルネットワークにおける画像の局所的な特徴抽出を担う畳み込み層に非線形な特性を利用することにより、回転やアフィン変換のような、より複雑な変化に対する不変性が実現できる非線形的フィルターを実現した。 更に、樹状突起ニューロンを用いた超非線形畳み込みニューラルネットワークの実装を行った。本研究で提案した非線形的畳み込みニューラルネットワークを実装し、その動作を確認した。 最後に、金沢医科大学からの糖尿病糸球体顕微鏡画像の生データを使い、本研究で提案した非線形的畳み込みニューラルネットワークで糖尿病性病変の診断への有効性を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で提案した非線形的畳み込みニューラルネットワークが神経細胞樹状突起の構造まで予測できたことから、脳の高次視覚野における神経細胞樹状突起のより詳細な手がかり(シナプスの種類や位置や樹状突起の形状など)を得ることにより、脳の動作原理の理解・解明に道を開くことが大いに期待できる。 更に、本研究で提案した非線形的畳み込みニューラルネットワークが一次視覚野に特定の傾きの輪郭に反応する方位選択細胞を検証し、全方位的に細かい方位特徴でも抽出することができた。これにより医療診断においてもガン細胞の二次元的かつ全方位的な病変部を明確・効率よく認識できることが期待される。
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