研究課題/領域番号 |
19K12137
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61040:ソフトコンピューティング関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
有田 隆也 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (40202759)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 社会的粒子群モデル / 仮想生物進化 / 互恵促進アーキテクチャ / ゲーミフィケーション / 利他行動 / 間接互恵 / 自己駆動粒子群 / 囚人のジレンマ / 音響ニッチ仮説 / ポジティブコンピューティング / ポジティブ・コンピューティング / 互恵的利他性 / ポジティブ心理学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,よりよい生を実現する技術・概念である「ポジティブ・コンピューティング」の「人の絆」を対象とした拡張として,利他行動の促進を目指す.具体的には,「ゲーム論的抽象モデルに基づく進化シミュレーション」と並行し,2つの新手法「リアルタイム相互作用に基づくオンライン被験者実験」と「仮想物理環境における仮想生物進化実験」を用いて,互恵性の創発(生物・文化進化)における身体性,リアルタイム性,及び人間心理の役割を追究する.その成果に基づき,現実・仮想空間での協力関係を促進する「互恵促進アーキテクチャのプロトタイプ」を作成し,オープンな汎用プラットフォームとしての実用化のための知見を得る.
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研究成果の概要 |
利他性はヒトの社会性の中核を構成する。利他性の進化基盤を構成する代表的メカニズムとして互恵性があるが、従来研究では、身体性、リアルタイム性、そして人間心理の果たす役割に関しては未解明であった。本研究では、オンライン被験者実験と仮想生物進化シミュレーションによってそれらに関する基本的知見を得た。さらに、それらの知見に基づいて、日常的な現実・仮想の場面において協力関係を促進する互恵促進アーキテクチャのプロトタイプを、二層化ゲーミフィケーションを用いて作成し、実用化への第一歩とした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
犠牲を払って自身の適応度を下げてでも他者を利する行動が進化したのかは謎であり研究がなされてきたが、互恵性による利他行動の進化の説明で不十分であった身体性、リアルタイム性、及び人間心理の果たす役割について、ゲーム論的抽象モデルに基づく創発シミュレーション、リアルタイム相互作用に基づくオンライン被験者実験、仮想物理環境における仮想生物進化実験の3方面からの知見を得た。そして、それらの知見に基づいて、互恵性を促進するアーキテクチャのプロトタイプを試作して、有効性を確認した。今後の実世界への応用の道が切り拓かれたと言える。
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