研究課題/領域番号 |
19K12206
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
青木 空眞 東北医科薬科大学, 薬学部, 助教 (40584462)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 甲状腺機能異常症 / 機械学習 / 人工知能 / 医療統計 / 基本的検査 / 時系列解析 / スクリーニング |
研究開始時の研究の概要 |
見逃されやすい甲状腺機能異常症(バセドウ病や甲状腺機能低下症など)について、健康診断や人間ドックで誰もが測定するような血液の基本的検査項目の組み合わせから発見することができる予測モデルを構築する。本モデル構築にあたっては機械学習(人工知能)の手法を採用し、また検査値の個人差に起因する正解率の悪化を防ぐためにも「1年間でどれくらい検査値が変動したのか」という時系列情報を適切に評価することのできるモデルの完成を目指す。
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研究成果の概要 |
甲状腺機能異常症の見逃しを防ぐため、専門検査である甲状腺関連ホルモンを測定する前段階として、測定頻度が高い血液検査項目を機械学習手法によって組み合せて学習させて高精度に甲状腺中毒症と機能低下症を予測するモデルを構築、これをクラウド上で稼働させることで実際の病院において導入可能であることを示した。 また、検査値が前回受診時からどれくらい変動したのかを年間変動速度として表した特徴量を追加、時系列モデルとすることで、中毒症予測モデルの偽陽性率を半分以下にまで抑えることに成功した。一方、機能低下症に関しては時系列モデルにしても精度は向上せず、モデルの学習手法を各種試行しても改善は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
甲状腺機能異常症見逃し防止のための機械学習モデルについて、クラウド化により実際の病院における3健診施設にて稼働させることができたことで、人工知能の応用化が多忙な健診施設においても可能であることを示せたと考えている。また、本モデルはこのうち対象者数が最大であった施設(東北公済病院)にて見逃されていた患者25例の発見にも成功しており、患者QOLの向上にも繋がることを実証した。さらに検査値の時系列情報について、速度として取り扱うと有用である疾患と有用でない疾患の差異を限定的ながら明らかにできたことで、臨床検査値の取り扱いに関する知見を深めることができた。
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