研究課題/領域番号 |
19K12209
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
清水 佳奈 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60367050)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ゲノム配列検索 / プライバシ保護 / 秘密分散 / 暗号プロトコル / TEE / 機械学習 / ゲノム配列計算 / 秘密計算 / 決定木 / 秘匿検索 / GWAS / SGX / 秘匿計算 / ゲノム情報解析 / プライバシ保護データマイニング |
研究開始時の研究の概要 |
近年,爆発的に増加している個人ゲノムデータの取り扱いには高いプライバシのリスクが付随するため,データを安全かつ,効果的に集約し,有用な知見を発見する方法論の開発が強く望まれている.このような背景から本研究では,ゲノム情報のどの部分が個人のプライバシに該当するのかを明らかにしたうえで,秘匿すべき部分を暗号化したまま情報解析を行う方法論の研究を行う.本研究では特に,ゲノム配列検索とゲノムワイド関連解析の2点を中心的な課題と定め,大規模なデータ解析を安全に実施できる手法の開発を行う.
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研究成果の概要 |
近年,爆発的に増加している個人ゲノムデータの取り扱いには高いプライバシのリスクが付随するため,有用なデータが様々な組織に囲い込まれることが懸念されている.このような状況を鑑み,本研究では,主として秘密分散法に基づき,ゲノム配列を安全に検索する手法や,ゲノム情報を含む臨床情報等をクエリとして機械学習モデルを安全に評価することのできる手法を開発した.秘密計算は秘密を保護しない方法と比較して性能が大きく劣る問題があるが,本研究では索引機能と計算性能の両立を可能にする簡潔データ構造で用いられている技術の応用や,秘密分散法に加え,TEE等を用いた技術の開発により,実用に迫る性能を達成する手法を開発した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトゲノム情報は医学や生物学の発展,さらには医療健康を中心とした様々な産業への活用が期待されている重要なデータであるが,個人と強く結びつく情報であるため,その取り扱いには困難が伴う.本研究では,このように活用が望まれる一方で,プライバシ保護の侵害につながるデータを安全に利用することのできる技術を開発した.学術的には,秘密計算と呼ばれる,秘密の情報を開示することなく目的とする演算を行うことのできる技術に関して,部分文字列検索の高速化,決定木評価の高速化等を達成した.本研究ではゲノムを中心とした生命科学分野のデータへの応用を想定して開発を進めてきたが,分野外の様々な問題にも適応可能である.
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