研究課題/領域番号 |
19K12226
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
遠里 由佳子 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (80346171)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 因果推論 / 時系列データ解析 / 表現型解析 / C. elegans / データ駆動型解析 / バイオイメージインフォマティクス / システム生物学 / 物体検出 / 時系列データ / バイオインフォマティクス / 顕微鏡画像データ / 統計的因果推論 / データマイニング |
研究開始時の研究の概要 |
生命科学の多くの研究者は、顕微鏡画像データとして計測された表現型に、決定論的で非線形な力学系が反映されていると考え、無意識に因果構造のマイニングを行なっている。近年の生命科学実験の大規模化/精密化、研究対象の複雑化といった最近の傾向を鑑みると、そうした因果構造マイニングの効率化や自動化を実現する技術が必要とされている。そこで、タイムラプス顕微鏡画像データからの特徴抽出による時系列データの獲得と、得られた非線形な時系列を対象とする、制御メカニズムの変化を考慮した因果推論法を検討する。因果構造ネットワークを抽出/探索を試みる。
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研究成果の概要 |
タイムラプス顕微鏡画像データから得られる表現型などの因果関係を計算機で推論する時系列因果推論手法の確立を目指した。非線形な時系列の因果推論の従来法として、Convergent Cross Mapping (CCM)やGranger因果性テストのノンパラメトリックな拡張(以下、NPMR)に着目した。そして、NPMRを基盤に、新しい時系列因果推論の手法を提案した。人工的に生成した時系列で、CCMやNPMRと比較し、提案手法の有効性を確認した。微小管をGFPで可視化した線虫を蛍光顕微鏡で撮影したタイムラプス画像データを用いて、雌性前核と精子星状体の動態の生物学的知識の発見を試みた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ライブセルイメージング技術の普及に伴い、大量のタイムラプス画像が容易に得られている。そのため、得られる画像から自動的に因果関係を推論する手法の確立は、生命科学研究の効率化や自動化において重要な課題となっている。モデル生物であり、大規模なオープンデータが既に公開されている線虫の顕微鏡画像由来の時系列データから、因果推論を試みることは、生命科学の分野で今後産出される他のモデル生物を対象とした時系列への応用を意味している。因果関係の正解を設定することができる、人工データやシミュレーションデータを用いて、それらの推論の精度比較を行なうことは、提案手法の妥当性を評価する上で確実なステップとなる。
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