研究課題/領域番号 |
19K12238
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62020:ウェブ情報学およびサービス情報学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
立野 繁之 早稲田大学, 理工学術院(情報生産システム研究科・センター), 教授 (70243897)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 位置推定 / IoT機器 / 電波強度 / RSSI / ZigBee / リモートモニタリング / 遠隔監視 / 行動推定 / 無線ネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、病院や介護施設における入所者の安全確保や介護スタッフの作業効率化を目標とし、近距離無線通信規格の一つであるZigBeeを用いて、要介護者の現在位置や状況をリモートにモニタリングするシステムの開発を行う。 位置の推定に関して、対象者とアクセスポイント間の電波強度を元に推定を行う方法を考案し、その推定精度を向上させるためのアルゴリズムの改良を行う。 また、要介護者の活動情報や生体情報を取得するために、加速度・角速度や温度・心拍などをZigBeeネットワークで収集し、機械学習などにより対象者の現在の状況を推定することにより、所在不明者の発見や危険な行動の回避するための対策などに役立てる。
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研究実績の概要 |
本研究では、2つの目標である「病院での入院患者や介護施設の入所者の安全性の確保」、および「看護師・介護スタッフの作業の効率化による負担軽減」を実現するために、IoT用の近距離無線通信の一つであるZigBee無線を用いて、患者や要介護者の現在位置や活動情報を離れた箇所にあるモニタリングルーム(スタッフステーション等)でリアルタイムにモニタリングするシステムの開発を行っている。
本年度においては、新型コロナウィルスの影響により当初予定していた回数のデータ収集のための予備実験、および外来患者・入院患者・スタッフが実際に病院内に滞在し移動している環境下での本実験を行うことができなかったため、前年に行った病院内で電波強度(RSSI)を用いたモニタリング実験のデータを精査し、フィンガープリント法を用いた位置推定のためのオフラインデータとして使用した。
従来使用していたフィンガープリント法の精度向上とデータ収集の拡充を目的とし、生成モデルを用いてデータを補完する方法を検討した。データの拡張は敵対的生成ネットワーク(GAN; Generative Adversarial Network)を用いることとし、実測RSSIデータセットをトレーニングデータとして新しいRSSIデータを生成した。実測RSSIデータセットと生成データセット(実測データの5倍~10倍のサイズ)を混合したデータベースを位置推定のための推定用のデータとすることで、モニタリング対象の位置の推定精度を約10%~20%向上させることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度は、新規に設計した壁設置型無線デバイスと小型化したポータブル無線機器を用いて、医学系の研究協力者に依頼し実際の病院内でモニタリング実験による位置推定の検証を行う予定であった。しかし、新型コロナウィルスの影響のため、既存のデータの精査のみとなった。
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今後の研究の推進方策 |
来年度は、実際の病院で複数のフロアを包括した広いエリアを対象とした実環境下でのリモートモニタリングシステムの実証実験を行う予定である。
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