研究課題/領域番号 |
19K12248
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
大野 将樹 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 講師 (90433739)
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研究分担者 |
獅々堀 正幹 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (50274262)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 手指障害支援 / 演奏支援 / 音楽生成 / 楽譜生成 / 機械学習 / 隠れマルコフモデル / Linked隠れマルコフモデル / 伴奏選択モデル / 手指障害 / DPマッチング / 運指モデル / 学習支援 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、健常者向け楽譜を手指障害者向け楽譜へ自動変換するアルゴリズムを確立する。楽器を演奏することは、豊かな生活を送るための手段のひとつであり、手指障害者においても同様である。しかし、障害がどの指にあるかを考慮して編曲された手指障害者向けの楽譜は少ないため、健常者との間に生活の質の差が生じている。従来研究には、楽器の初学者や視覚障害者を対象とした演奏支援システムが提案されているが、手指障害者を対象とするものはでない。本研究では、隠れマルコフモデルに基づいて手指障害者向け楽譜の運指モデルを構築し、健常者向け楽譜を手指障害者向け楽譜へ自動変換する。
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研究成果の概要 |
本研究では3つの手法を考案し、各手法の有効性を評価した。 初年度に考案した「HMMに基づく片手演奏楽譜生成モデル」は、両手演奏楽譜の音符列をHMMの観測記号列に、片手演奏楽譜の音符列を隠れ状態系列に割り当て、旋律と伴奏を個別にモデル化した。次年度は、旋律生成モデルと伴奏生成モデルの隠れ状態系列同士の共起確率を考慮した「Linked HMM」を考案し、不協和音の生成を低減した。最終年度は、主旋律系列の生成確率が最大となる伴奏系列を選択する「伴奏選択モデル」を考案し、不自然なリズムの伴奏を生成する問題を解決した。評価実験では、再現性がF値0.29、聴感は3.75(最良5)という結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
楽器を演奏することは、豊かな生活をおくるための手段の一つであるが、手指障害者が演奏しやすいように編曲された楽譜は少ないため、健常者との間に差が生じていた。本研究では、隠れマルコフモデルを用いて手指障害者向け楽譜の運指モデルを構築し、両手演奏楽譜を片手演奏楽譜へ自動変換する技術を考案した。本研究は、手指障害者の楽器演奏を支援するシステムとして、国内外で初めての取り組みであり、教育・医療・福祉分野に対する貢献が期待できる。
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