研究課題/領域番号 |
19K12267
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
村川 猛彦 (田中猛彦) 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (90304154)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 学習支援システム / プログラミング / C言語 / 大学教育 / 繰り返し文 / 情報処理教育 |
研究開始時の研究の概要 |
C言語を対象としたプログラミング学習において,「forループ」は比較的初期の段階で学習するが,2重ループまで含めると,初学者の理解は容易ではない. 本研究課題は,「写経型学習に基づく効果的な支援システムを開発し,提供することで,多くの学習者がforループを理解できるようになる」という仮説を立て,平成31~33年度に実施する.開発する学習支援システムは,タイピング練習ソフトを模したものとし,その特色として,学習者の行動から詳細な分析を行う点が挙げられる.
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研究実績の概要 |
本事業のもとで開発してきた,タイピングによるプログラミング学習支援システムを2022年度の授業で提供して,サーバに蓄積された情報に対して詳細な分析を行った.各記録から,1回の実施の所要時間(タイプ時間)および誤タイプ数を集計し,タイプ数が異なる各回の実施にも統一的に分析できるよう,1タイプごとのタイプ時間および誤タイプ率を算出した.学生が継続的なタイピング練習を行うことによって,タイピング状況にどのような変化が起こるのか明らかにするため,94名1,786レコードについて分析した結果,1タイプごとのタイプ時間および誤タイプ率は,実施回数が増えるにつれ減少する傾向が見られたこと,1回目と19回目の間ではt検定により有意差が認められたこと,特にプログラミングやタイピングに慣れていない人ほど大きく減少していたことなどを得た.実施者ではなく2022年度までに作成した34の問題ごとに分析を試みると,2021年度に開発した通常問題については後ろの問題ほど1タイプごとの誤タイプ率が減少する傾向が見られたが,2022年度に開発した補充問題ではそのような傾向が見られなかった.誤タイプが起こった際に入力された文字およびタイプされるべき文字に関して集計を行ったところ,入力された文字,タイプされるべき文字のいずれにも,+や{といった,日本語キーボードではShiftキーを押しながらタイプする必要のあるキーが上位10位以内にのぼった. 研究期間全体を通じて,写経型学習に基づくプログラミング学習支援のためのWebアプリケーションを構築し,和歌山大学システム工学部の授業で提供してその有用性を確認することができた.
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