研究課題/領域番号 |
19K12288
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62040:エンタテインメントおよびゲーム情報学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
北原 鉄朗 日本大学, 文理学部, 教授 (00454710)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 即興演奏 / 旋律生成 / 音楽情報処理 / 旋律概形 / 演奏生成 / 演奏予測 / 作曲支援 / 相互予測 / 相互適応 / 音楽 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目標は,コミュニケーションにおける相互予測・相互適応を工学的に実現することで,これらの現象を科学的に解明することである.相互予測(互いに相手の行動・反応を予測しあうこと)と相互適応(やりとりの継続により互いの予測が漸進的に精度向上すること)はコミュニケーションの肝であるが,工学的なモデル化は容易ではない.本申請では,楽譜という記号表現と音楽理論という規則体系が確立されている「音楽」を題材に,相互理解と相互適応の工学モデルの構築に取り組む.
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研究成果の概要 |
本研究では,人間とコンピュータが即興演奏によりセッションを行う「ジャムセッション」の実現を目指し,人間の即興演奏の予測およびコンピュータによる即興演奏の生成技術の開発に取り組んだ.特に、次の技術の開発を行った. ①畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いて即興演奏を生成する方法を実現した.CNNは,段階的な畳み込みによりデータの抽象度を上げていく手法であり,音楽が持つ階層的な拍節構造に合わせて畳み込みが行われるようにすることで,ブルーススタイルの旋律の生成を実現した.②この技術を,旋律概形に基づいて即興演奏を支援するシステム「JamSketch」に応用した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
音楽の生成は,近年,機械学習を中心としたコンピュータ技術が創造性(クリエイティビティ)を獲得できるかを探求する「計算論的創造性」の研究対象の1つとして注目を浴びている.本研究では,即興演奏の旋律をほぼリアルタイムで生成する技術を実現しており,当該分野に一定の貢献をもたらしたと言える.また,この技術を応用した「JamSketch」は,即興演奏ができない非専門家が簡単に即興演奏もどきを楽しむことができ,これまでにない体験をもたらすと期待できる.
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