| 研究課題/領域番号 |
19K12315
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 配分区分 | 基金 |
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| 応募区分 | 一般 |
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| 審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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| 研究機関 | 一般財団法人日本環境衛生センターアジア大気汚染研究センター |
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研究代表者 |
佐瀬 裕之 一般財団法人日本環境衛生センターアジア大気汚染研究センター, 生態影響研究部, 部長 (20450801)
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| 研究分担者 |
諸橋 将雪 一般財団法人日本環境衛生センターアジア大気汚染研究センター, 生態影響研究部, 主任研究員 (40761606)
松田 和秀 東京農工大学, 農学部, 教授 (50409520)
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| 研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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| 研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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| 配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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| キーワード | アンモニア / 放出 / 吸収 / 濡れ性 / 乾性沈着 / 反応性N / 葉面吸収 / 放出ポテンシャル / 葉面濡れ性 / アンモニア放出 / アンモニウムの吸収 / 葉面の濡れ性 / アンモニアの放出 / 制御因子 / アポプラスト |
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| 研究開始時の研究の概要 |
人間活動により環境中へ排出されるアンモニア、硝酸等の反応性窒素（Nr）は、窒素過剰・窒素飽和のような物質循環系の撹乱を生じさせている。森林生態系へのこの影響を評価するためには、Nr流入量の精緻な推計が不可欠である。特にアンモニアは、沈着だけでなく、葉面において吸収・放出も生じるが、現時点でのアンモニアの乾性沈着量評価にこの放出過程は考慮されておらず、森林生態系へのNr流入量推計の不確実性を大きくしている。本研究では、アンモニアの葉面での吸収・放出過程を制御する因子として、クチクラ表面の「濡れ」と「葉内のNr濃度」に着目して、フラックス観測との比較から、Nr流入量推計の精緻化をはかる。
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| 研究成果の概要 |
大気からの過剰な窒素沈着は、森林生態系の物質循環やレジリエンスに影響することから、植物葉面で生じうる窒素の挙動とその制御因子を明らかにした。我が国の森林地域への窒素沈着は硫黄沈着ほどの低下傾向は見せておらず、河川への硝酸イオン流出も続いている。そのような窒素飽和条件下であっても、樹木葉面では降水中のアンモニウムや硝酸イオンの吸収が生じており、葉面の濡れ性がその制御因子であることが示唆された。また、植生からのガス状アンモニアの放出も確認されたが、葉内のアンモニウム濃度ではそれを十分には説明できないことが示唆された。葉面に生じる高濃度の水滴・水膜からの内部吸収や再揮散の可能性が示唆された。
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| 研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人間活動によって環境中に放出される窒素の適切な管理は、人類が安全に生存できるいわゆる惑星限界（Planetary boundaries）をすでに超過したとされる重要な課題であり、生態系への大気沈着プロセスの理解はそのキープロセスの一つである。本研究では、歴史的に過剰な大気沈着による窒素飽和が生じて来たと考えられる２つの森林集水域において、森林への大気沈着プロセスで葉面からの吸収や放出が同時に生じていること、またその制御因子解明に繋がる知見を明らかにしたことに学術的な意義がある。将来的には、包括的な窒素循環モデルへの適用など、窒素管理に繋がることも期待されるなどの社会的意義がある。
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