研究課題/領域番号 |
19K12345
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63030:化学物質影響関連
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
根岸 隆之 名城大学, 薬学部, 准教授 (80453489)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 有機ヒ素化合物 / アストロサイト / 神経症状 / 小脳 / ジフェニルアルシン酸 / グルタチオン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、人工的に合成された有機ヒ素化合物であるジフェニルアルシン酸(DPAA)に汚染した井戸水を利用した住民に発生する神経症状の細胞生物学的メカニズムを解明しながら、その知見に基づき解毒薬を予測し培養細胞を用いた評価系と成体ラットを用いた評価系においてDPAAの影響を和らげ速やかな回復を可能とする薬剤を探索することで治療法の提案を目指す。DPAAについては神栖の汚染事故事例が示すように正確な由来は不明であり、日本国内はもとより中国を含むアジア諸国や欧米でも再び発生する可能性は十分にある。このような事故がまた発生する前に、事故発生時に迅速に対応するための情報を提供できるよう努める。
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研究成果の概要 |
有機ヒ素化合物ジフェニルアルシン酸(DPAA)による神経症状発症機序の解明とその治療法の提案を目指した。DPAAはラット小脳由来アストロサイトにおいてMAPキナーゼの活性化をはじめとする異常活性化を引き起こす。本研究により、DPAAによる異常活性化にカルパインやNF-κBなどの活性化が関与していること、ヒト小脳由来アストロサイトにおいても同様の異常活性化が生じること、DPAAによる異常活性化を抑制するにはいわゆる抗酸化物質よりもチオール基を含有する化合物(N-アセチルシステイン等)が有効であるが、異常活性化抑制効果があるからといって回復促進効果があるとは限らない、などの知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒ素化合物汚染は今後も重要な課題であり、今回のDPAAについても神栖の事例が示すように正確な由来等は未だわかっておらず日本国内で再び発生する可能性は十分にあり、さらに中国を含むアジア諸国や欧米でも事故が発生する可能性がある。このような事故がまた発生する前に、事故発生時に迅速に対応するための情報を提供できるよう努める。また無機ヒ素との神経影響の表現型の相違の理由を考察しながら、世界を汚染するヒ素化合物の複雑極まる生体影響の理解と対策に貢献したい。
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