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水域生態系における薬剤耐性菌の伝播と感染メカニズムの解明への挑戦

研究課題

研究課題/領域番号 19K12357
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分63040:環境影響評価関連
研究機関山口大学

研究代表者

小林 由紀  山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (80759457)

研究分担者 松井 一彰  近畿大学, 理工学部, 教授 (40435532)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワード薬剤耐性菌 / ワンヘルス / 自然河川 / 腸内細菌 / 環境微生物 / 感染症 / 多剤耐性菌 / ESBL / 原生生物 / 耐性遺伝子伝播 / 河川生態系
研究開始時の研究の概要

本研究は,最新の遺伝子解析技術を駆使し,薬剤耐性菌の水域生態系における時空間的現存量の把握と,耐性遺伝子伝播のメカニズムを明らかにすることをめざし,自然環境でどれだけ薬剤耐性菌が存在し,どのような過程を経て耐性遺伝子が細菌間,あるいは細菌から他の生物へ伝播されるかを,河川水,バイオフィルム,底泥を使って明らかにし,室内実験で細菌と原生生物間での遺伝子伝播を検証し,伝播メカニズムを明らかにすることを目的とする.最大の特徴は,環境中での耐性遺伝子の伝播,感染メカニズムを細菌と原生生物間で検証することで,グローバルな人間活動が活発化する中,微生物間で行われている相互作用を解明しようとする点にある.

研究成果の概要

近年,薬剤耐性菌の蔓延とともに,多剤耐性化した菌の出現も報告されており,世界的にも極めて深刻な問題となっている.院内環境やヒト体内において薬剤耐性菌に対する研究報告はされているものの,自然環境中における多剤耐性菌の動態についての知見は乏しい. そこで,本研究では真締川流域を調査地とし,グラム陰性桿菌を対象とした水環境中に存在する耐性菌を検出,相同性検索を目的とした.本研究では,マッコンキー寒天培地に発育し得るグラム陰性桿菌に主眼を置き検索した結果,多剤耐性菌(Pseudomonas属,Serratia属,Ochrobactrum属)や,Klebsiella属のESBL産生菌が検出された.

研究成果の学術的意義や社会的意義

2016年に厚生労働省により,WHOの「薬剤耐性に関する国際行動計画」アクションプランが制定された.これは,ヒトの健康を守るためには,人間だけでなく動物や環境も考慮しながら対策を行う必要があるという概念である「ワンヘルス・アプローチ」の視点から作成されたものである.今や薬剤耐性菌問題は人だけに着目するのではなく,動物や環境にも目を向けた対策を取る必要に迫られている.水環境中では,畜産農場や水産養殖場処理水や病院排水などで,多くの薬剤耐性菌が存在するといわれており,本研究ではグラム陰性桿菌を対象とした多剤耐性菌を検出した.この結果は環境における耐性菌対策を取る上で非常に重要な結果である.

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 水環境中の薬剤耐性菌の動態2022

    • 著者名/発表者名
      鶴井実桜
    • 学会等名
      第95回日本細菌学会総会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 原生生物による薬剤耐性菌捕食作用の評価2022

    • 著者名/発表者名
      田中佑佳
    • 学会等名
      第95回日本細菌学会総会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 自然河川での薬剤耐性菌の動態2022

    • 著者名/発表者名
      小林由紀
    • 学会等名
      第69回日本生態学会大会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2023-01-30  

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