研究課題/領域番号 |
19K12367
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64010:環境負荷およびリスク評価管理関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
水川 薫子 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (50636868)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 生物濃縮 / 超疎水性化合物 / 溶存態 / 懸濁態 / イガイ / 曝露経路 / 直鎖アルキルベンゼン / 二枚貝 / 懸濁体 / 超疎水性有機化合物 / 世界規模モニタリング / passive dosing |
研究開始時の研究の概要 |
本課題では直鎖アルキルベンゼン(LABs)の持つ超疎水性とイガイの生理学的種差を組み合わせ、溶存態曝露源としてLABs吸着ポリマーを用いたイガイへのLABs曝露実験を実施する。それにより世界規模モニタリングの高度化および生物濃縮における溶存相・懸濁相の経路別の寄与の定量化を目的とした。これらの目的が達成できると、イガイの種差を考慮した世界規模の比較や温暖化や他の外来種の加入により既存の指標生物の生息域が変遷した場合など時間的な比較が可能となる。さらに、異なる生理的性質を持つイガイと超疎水性化合物を組み合わせることにより、周辺環境と餌からの曝露経路の分別が可能となる。
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研究成果の概要 |
本研究では、溶存態・懸濁態経由の曝露の違いが超疎水性有機化合物LABsの生物濃縮性に反映されるという仮説を立証するために、有機汚染物質の主要な曝露経路が異なると考えられる二種のイガイ類について、実環境とは異なる経路での曝露実験を実施した。その結果、曝露経路が異なるとLABsの同族体組成は実環境と異なる結果が示唆され、仮説が支持された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機化合物の生物濃縮性は疎水性と共に増すが、高すぎると逆に下がることが知られている。しかし、このような超疎水性化合物が全く生物に移行しないわけではなく、その移行条件を探ることは超疎水性化合物に分類される多くの物質の濃縮性を把握する上で重要である。本研究で得られた結果から、溶存態の影響が強い二枚貝は、超疎水性化合物のうち比較的疎水性が低い物質の寄与が多くなることが示唆された。
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