研究課題/領域番号 |
19K12383
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64020:環境負荷低減技術および保全修復技術関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
西岡 洋 兵庫県立大学, 工学研究科, 准教授 (30218119)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 吸着材 / 無機イオン交換体 / ストロンチウム / セシウム / チタノシリケート / ETS-4 |
研究開始時の研究の概要 |
ナトリウム(Na)-ケイ素(Si)-チタン(Ti)比を種々変えたチタノシリケート(TS)を合成し、CsとSrの両イオンに対して高い分配係数を示す吸着材を創製する。具体的な組成では、Csについては効果的なCSTやGTS-1 が混在する領域を探索する。SrについてはETS-4の組成を中心とした領域で合成する。ETS-4については本研究の目的であるイオン交換サイトの拡張を重点的に目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、水溶液中のセシウム(Cs)イオンやストロンチウム(Sr)イオンを効率よく除去するためのチタノシリケート(TS)系吸着材を開発することを目的としている。具体的にはETS-4のイオン交換特性に着目し、その結晶成長性を制御することによりイオン吸着性向上を目指した。Srを効率よく回収するためにはa軸方向に伸長したETS-4が適していた。また、SrとCsをバランスよく回収するためにはa軸とc軸がともに伸長したETS-4が適していた。なお、ドライゲルコンバージョン(DGC)法では、ETS-4合成の最適組成であってもETS-4は生成せず、他のチタノシリケートであるNatisiteが得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本提案の合成法は我々の独創的新規提案である。安価な原料と簡易な合成経路による吸着材は高速・高吸着能特性を保持し、かつ放射性同位体の崩壊熱によって膨潤や分解を生じる恐れがないため、高濃度放射能汚染水処理への応用展開が期待できることから、原発事故後の環境浄化に大いに貢献すると期待される。また、ドライゲルコンバージョン(DGC)法を用いた合成ではNatisiteを主成分とする吸着材が得られ、これは成形体であることから機械的強度も十分に大きいため、吸着塔への使用も期待できる。
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