研究課題/領域番号 |
19K12389
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64020:環境負荷低減技術および保全修復技術関連
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
清水 由巳 関東学院大学, 理工学部, 教授 (50725124)
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研究分担者 |
香西 博明 関東学院大学, 理工学部, 教授 (00272089)
清水 公徳 東京理科大学, 先進工学部生命システム工学科, 教授 (40345004)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 白色腐朽菌 / ゴム分解 / 遺伝子クローニング / ゴム資化真菌 / ゴム分解関連遺伝子 / クローニング / ゴム分解物 / 担子菌 / リグニン分解酵素 / リパーゼ / 担子菌類 / 酵素 / ゴム分解酵素 / 菌類 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、地球温暖化対策と自然界の物質循環に適合する社会の構築が求められており、廃ゴムの原型加工利用による有効で、かつ環境負荷の少ない分解技術の開発が進められている。このような背景から、廃ゴムの原型加工利用による、有効かつ環境負荷の少ないリサイクル技術の開発のために、本研究では、加熱・加圧することなく分解反応を触媒する「酵素」に着目した。昨年までに、我々はゴムを炭素源として利用する真菌(ゴム資化真菌)からゴム資化に関与する候補となる遺伝子群を同定した。本研究では、これら遺伝子群の機能解析を行い、ゴム代謝メカニズムを解明することにより、ゴムを効率よく分解する酵素群、反応条件等を明らかにする。
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研究成果の概要 |
①ゴム資化真菌2菌種を用い、ゴム培地で菌を培養時に発現量が多くかつ細胞外分泌シグナルペプチド配列をもつ遺伝子を検索した。その結果、H. marmoreus では 27 遺伝子、Phanerochaete sp. では 30 遺伝子同定した。これら遺伝子を担子菌酵母に導入した。酵母でタンパク質合成させ細胞外へ分泌させて、タンパク質調整の簡便化を試みた。 ②菌作用後のゴム試料の構造解析より、SBRに水酸基が付加されること、IRの断片化が起こることを確認した。 ③細胞外分泌性のリパーゼを産生する酵母の細胞外分泌性リパーゼの一部アミノ酸配列を決定した。このアミノ酸配列をコードする3遺伝子を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SBR、IRの合成ゴムを分解する白色腐朽菌を2菌種得た。これらの菌を応用すれば、環境負荷の少ない廃ゴム処理方法を見出せる可能性がある。また、SBRとIRの分解物の同定を現在試みている。分解物の分子量は100以上のものであり、構造式が明らかになれば加工利用する方法も具体化する。 低温でも活性があり、細胞外分泌性のリパーゼの同定を試みた。本酵素をコードすると予想される遺伝子を3遺伝子まで絞りこんだ。本酵素は脂質を分解することを確認しているが、ゴム分解への関与が明らかになれば、低い温度でも酵素活性が高いため、油による海洋汚染の浄化はもちろん、海洋プラスチック汚染に対応できることが期待される。
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