研究課題/領域番号 |
19K12394
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64020:環境負荷低減技術および保全修復技術関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
山村 茂樹 国立研究開発法人国立環境研究所, 地域環境保全領域, 室長 (90414391)
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研究分担者 |
天知 誠吾 千葉大学, 大学院園芸学研究科, 教授 (80323393)
小林 弥生 国立研究開発法人国立環境研究所, 環境リスク・健康研究センター, 主任研究員 (00391102)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 三酸化アンチモン / アンチモン呼吸細菌 / 廃水処理 / レアメタル資源回収 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、廃水からのアンチモン除去と結晶構造別三酸化アンチモンの生産を同時に可能とする、新たな資源回収型廃水処理技術の開発を行う。これまでに分離したアンチモン呼吸細菌のアンチモン酸還元・三酸化アンチモン生産特性を詳細に評価し、結晶構造別回収に最適な菌株を選定する。包括固定化法を用いた菌体固定により、三酸化アンチモン結晶を菌体から容易に分別可能なラボスケールリアクターを構築し、模擬アンチモン廃水の処理実験を行う。
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研究成果の概要 |
微生物による溶存態アンチモン(Sb)還元・沈殿形成能力を利用したSb回収技術の開発を行った。国内の旧鉱山で採取した土壌から、複数のSb呼吸細菌を単離した。なかでもSb還元能力の高かったGeobacter sp. SVR株を用いることで、溶存態Sbのほぼ全量を三酸化アンチモン鉱物として回収できた。SVR株のResting cellを用いて模擬廃水からの回収実験を行った結果、pH7では斜方晶のバレンチナイト、pH8では立方晶のセナルモンタイトの回収に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、産業活動に伴って生じたSb廃水は、凝集沈殿法などにより処理されているが、概して高コストであり、Sbの回収も困難である。Sb呼吸細菌は、溶存態のSb(V)を還元し、三酸化アンチモン様の沈殿を生成することが報告されているが、詳細なSb沈殿形成能力は謎に包まれている。本研究では、新規Sb呼吸細菌Geobacter sp. SVR株を用いて、結晶構造及び使用用途の異なる二種の三酸化アンチモン鉱物を模擬廃水から別々に回収することに、世界で初めて成功した。
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