研究課題/領域番号 |
19K12403
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64030:環境材料およびリサイクル技術関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
三浦 大介 東京都立大学, システムデザイン研究科, 教授 (50281241)
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研究分担者 |
小方 聡 東京都立大学, システムデザイン研究科, 准教授 (50315751)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 磁気アルキメデス浮上 / 高勾配磁気分離 / 水平方向磁気アルキメデス効果 / 乾式高勾配磁気分離 / 磁性線フィルター / 強磁性体配列 / 高磁場勾配 / 有価物質分離回収 / 物質の分離 / 磁気力 |
研究開始時の研究の概要 |
磁気アルキメデス浮上法は原理的に全ての物質(単体)を浮上分離可能であるが、その実現には、①磁気力因子である磁場と磁場勾配の積を増大させ物質の磁気浮上適用範囲を広げる。②分離分解能の向上。③大きな磁気力をオープンな空間に発生させる。④磁気浮上する物質の連続分離回収システムの構築、が必要となる。これらの課題をクリアするためにレーストラック(race track)型NbTi超伝導電磁石の磁場中心に三角格子状配列した強磁性体円柱を安定浮上させるという独自の手法を用い、オープンな磁場空間での鉛直方向の磁気力を増大させ、浮上した物質を流れ場制御により連続分離回収するシステムの開発を目ざす。
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研究成果の概要 |
本研究では低磁場下で固体混合物から有価物質を分離・回収するために、磁場中に強磁性体を最適配列させることで発生する高磁場勾配を使うことにより、磁気アルキメデス浮上力の大幅な向上と水平方向の磁場均一性を実現させた。さらに実用化を目指して、レーストラック型マグネットを用いた連続分離、回収システムについて検討した。その結果、比較的低磁場中で、数10~0.1ミリ程度の主要な金属やプラスティック片を塩化マンガン水溶液中で5秒以内に固有の位置に安定浮上させ、さらに流れ場中で分離回収するシステムを考案した。また同様な手法を水平方向に適用し、自由落下する混合物から磁気力で特定の物質を分離する手法も開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では物質固有な物理定数である密度と磁化率のみをパラメーターとして重力と磁気力を駆動力とする「磁気アルキメデス浮上」に着目し、物理的手法のみによる混合物からの物質の選択分離・回収の実現を目指した。超伝導マグネットの磁場中心に強磁性体円柱を格子状に安定浮上配置させるという独自の手法を用い、磁気力ファクターを大幅に増大させ、レーストラック型NbTi超伝導マグネットがオープン空間に発生する強い磁気力を利用した物質の連続磁気浮上分離回収システムを考案した。これにより混合物からの有価金属回収や構造異性体、たんぱく質、各種抗体を装飾した磁気ビーズなど様々な有価物質の効率的な分離回収が可能となる。
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