研究課題/領域番号 |
19K12404
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64030:環境材料およびリサイクル技術関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
清田 佳美 東洋大学, 経済学部, 教授 (60216504)
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研究分担者 |
小川 熟人 明治大学, 理工学部, 専任准教授 (50611109)
鈴木 孝弘 東洋大学, 経済学部, 教授 (30192131)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 繊維状ゲル / ナノコロイド / 吸着 / 調湿 / 二重管ノズル / PVA / 静電紡糸 / キャピラリー / コロイド / ナノ繊維 / 吸着材 / 調湿剤 / 高分子繊維 / 剪断場 / 紡糸 / ハイドロゲル / 繊維 / ゲル化 |
研究開始時の研究の概要 |
静電紡糸法により作製したポリビニルアルコールゲルのナノ繊維は高い調湿性能を有することを確認した。しかしながら、この作製方法は原理的に生産性が低く、当該ゲルの不織布を社会実装するためにも量産性の高い作製方法の開発が求められる。一方で、ハイドロゲルのナノ繊維を容易に作製することは静電紡糸法以外には見当たらない。本研究は、コロイドナノ粒子とPVAのゲル化反応などを利用して、紡糸する手法を検討し、繊維径の細いゲル繊維を簡易に製造する手法の開発を試みる。ゲル化条件と生成するゲルの形態や紡糸条件と繊維の性状の相関を把握するとともに得られた繊維の調湿機能を評価する。
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研究成果の概要 |
種々のサブミリメーターサイズ内径に調整した片端テーパ付きガラスキャピラリーを適用した二重管ノズルを新たに開発した。この二重管ノズルを用いて、ナノコロイドを高分散した水溶性高分子(アルギン酸、PVA)スラリーから、ナノコロイドを高分散した繊維状ゲルを簡易に合成できること、ならびに繊維構造、合成条件とゲル繊維の水分吸脱着特性について明らかにした。適量のナノコロイド粒子を固定することにより、市販の高性能な調湿用の多孔質シリカゲルと同程度の水分吸・脱着速度並びに容量特性を備える吸着材ができることを明らかにした。吸着モデルによる破過曲線のシミュレーションにより多段モードの吸着プロセスの存在を把握した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は室温で簡易、かつマイルドな反応条件で高性能な水分吸着材を開発するアプローチとして、水分子吸着性のナノコロイド粒子を高分散した繊維状ゲル吸着材を検討している。その結果、コロイド固定条件や繊維化条件などの吸着材合成条件と水分吸脱着特性を実験的ならびに解析的に明らかにしたもので、その成果は水分吸着材開発に関わる新たな知見を課題を提供するもので学術的意義があると考えている。また、本研究のアプローチによる高性能な吸着材開発は、社会が求める材料のライフサイクルにおける環境負荷の小さな吸着材および調湿技術開発に資するものと考えており、得られた成果は社会的意義があると考える。
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