研究課題/領域番号 |
19K12407
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64030:環境材料およびリサイクル技術関連
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研究機関 | 新潟薬科大学 |
研究代表者 |
川田 邦明 新潟薬科大学, 応用生命科学部, 教授 (50367413)
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研究分担者 |
大野 正貴 新潟薬科大学, 応用生命科学部, 博士研究員 (40781216)
小瀬 知洋 新潟薬科大学, 応用生命科学部, 准教授 (60379823)
浅田 隆志 福島大学, 共生システム理工学類, 教授 (60434453)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | Si-Ca複合化 / リン循環 / 炭素化物 / 吸着 / Ca担持 / 実証試験 / 水田 / リン資源 / バイオマス / 資源循環 / カルシウム / 水稲栽培 |
研究開始時の研究の概要 |
リンは代替の効かない枯渇資源であることから、現在、持続可能なリン資源循環システムの発展が切望されている。本研究課題では、廃棄物であるもみ殻とカキ殻を利用したリン循環材料の開発に向けて、最適な作製手法を開発すると同時にリンを回収した循環材料からのリン脱離に及ぼす環境因子の影響を評価し、もみ殻とカキ殻の複合化炭素化物を利用した水田におけるリン循環の実証試験と新規のリン循環システムを構築する。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、もみ殻およびカキ殻を原料としたバイオマス由来のSi-Ca複合化炭素化物を開発しつつ、これを利用した水田における実証試験からリン資源節約に向けたリン循環システムの開発を目的としている。炭素化物作製条件の最適化を行うことで、表面上においてSi-Ca複合化を達成し、既存のCa担持炭素化物に比べて約2倍のリン吸着容量を持つ炭素化物を開発できた。さらに、リン吸着能の評価から水稲栽培において50%のリン鉱石輸入量削減効果と29%のリン肥料施肥量節減効果が期待されることが推算された。しかし、水田実証試験ではCa担持炭素化物の施用によるリン流出量の抑制効果は確認されず、さらなる検討を要する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、廃棄物であるもみ殻とカキ殻を組み合わせて高機能性炭素化物として利用することで、これまで想定されていなかった農用地におけるリン資源の循環を可能にするところに最大の特色がある。リン除去・回収後の使用済み材料を代替肥料として農用地に還元することにより、現在のリン鉱石資源の輸入量や肥料の施肥量の大幅な削減と節約に貢献できる。水稲栽培では水稲の生育過程で必須のケイ素を補うためにもみ殻をそのままかあるいは燻炭として散布することで系内での循環がされており、ケイ素と合わせてリンも同時に循環を可能にする本手法は国内におけるリン資源の自給を考える場合に重要な技術となる。
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