研究課題/領域番号 |
19K12416
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 福岡工業大学 |
研究代表者 |
乾 隆帝 福岡工業大学, 社会環境学部, 准教授 (20723844)
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研究分担者 |
赤松 良久 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (30448584)
栗田 喜久 九州大学, 農学研究院, 准教授 (40725058)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 環境DNA / 河川水温 / 地球温暖化 / 魚類 / GIS / 分布予測 / 定量メタバーコーディング / 冷水性魚類 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,河川に生息する魚類を対象とし,河川水温が上昇することによって分布域が拡大および縮小することが予想される種をモデル生物に,環境DNA分析によって得られた広域・高頻度の魚類の分布・生物量データ,設置型水温ロガーによって得られた水温の連続モニタリングデータ,および数値地図システム(GIS)によって算出した地形・水文学的データを用いて,河川水温変動が,各種の分布・生物量に与える影響を予測することを目的とする.
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研究成果の概要 |
環境DNA分析と水温データを用いた魚類の分布予測モデルを作成し,温暖化に伴う河川水温上昇が,各種魚類の分布・生物量に与える影響を予測すること試みた. アマゴについては,定量PCR分析の結果と水温データを用いた分布予測モデルを作成した結果,佐波川,小瀬川ともに1℃上昇で生息地が50%前後に, 3℃上昇で10%以下になることが明らかになった. 江の川および太田川において全種を対象に定量メタバーコーディング分析をおこなった結果,アブラボテやオイカワのように温暖化に伴い分布域および生物量が増加すると予想される種,イワナ属やタカハヤのように減少すると予想される種が存在することが明らかになった
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
河川水温は,河川生態系の生物群集構造や,生物生産力を左右する重要な要素であるが,今後の気候変動に伴う河川水温の変化が河川生態系に与える影響についての詳細は明らかになっているとは言いづらいのが現状である.よって本研究,河川水温変動が,魚類各種の分布・生物量に与える影響を予測することを目的に研究をおこなった.環境DNA分析の結果および現状の水温データを用いた分布予測モデルを作成した結果,今後の水温上昇に伴い,分布域や生物量が増加すると予想される種,あまり変わらないと予想される種,減少すると予想される種の存在が明らかになり,中国地方の河川魚類群集は大幅に変化する可能性が示された.
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