研究課題/領域番号 |
19K12428
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64050:循環型社会システム関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
西村 亮 鳥取大学, 工学研究科, 准教授 (70261683)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 太陽光発電 / 電界カーテン / 静電気 / 乾燥地 / 砂じん除去 / 進行波電界 / 太陽電池 / 発電電性能向上 / PID |
研究開始時の研究の概要 |
乾燥地では豊富な太陽光による太陽光発電は化石燃料にたよらない有効な発電手法である.しかし,飛砂が太陽電池パネル表面に堆積し,発電電力を低下させる.現状の対策は淡水で太陽電池表面を手作業で洗浄して砂塵を除去しているがこれは水資源の有効利用および人件費の観点から望ましいことではない.本研究の対象となる太陽電池パネルはクーロン力で砂を吹き飛ばして砂じんを除去する能力を有する.これは太陽電池パネル受光面に「電界カーテン」を組み込んだ物である.本研究では砂じん除去のための適切な電界カーテンの構造,実際に太陽電池に電界カーテンを組み込んだ場合の発電時における諸問題を解決する.
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研究成果の概要 |
平行電極を組み合わせて作成した電界カーテンを作成してその上にガラス板を置き,ガラス板上の砂を除去することができた.電極間隔が同一の場合,電極幅を変化させても砂じん除去特性にはほとんど影響がなかった.次に表面抵抗率200オームの透明導電性材料を用いた電界カーテンを試作し,その動作を確認した.この電界カーテンを用いたカバーガラスを有する太陽電池パネルの作成および動作の検証を行った.この電界カーテンの動作は太陽電池の出力に悪影響を与えず,通常のカバーガラスと比較した場合,発電特性はほとんど同じであると見積もられ,本研究で試作した太陽電池は乾燥地のような飛砂環境において有効であると思われる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
砂漠のような乾燥地は日射量が多く,大規模太陽光発電に適している.しかし,飛砂が太陽電池受光面に堆積し,発電電力が減少する問題が指摘されている.従来このような太陽電池パネル受光面の汚染には水を用いて洗浄するが,コストもかかり.乾燥地でパネルの面積が究めて大きい場合,そのようなことは困難である.電界カーテンは複数の電極に多相交流を印加することで進行波電界を発生させ,電力をほとんど消費せずに帯電粒子を移動する技術である.砂じんは帯電しているので,太陽電池パネル受光面に電界カーテンを設置する事で電力を消費せず,メンテナンスフリーで砂じんを除去できる.この知見は太陽光発電のコスト削減につながる.
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