研究課題/領域番号 |
19K12435
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64050:循環型社会システム関連
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研究機関 | 仙台高等専門学校 |
研究代表者 |
葛原 俊介 仙台高等専門学校, 総合工学科, 准教授 (60604494)
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研究分担者 |
寺門 修 函館工業高等専門学校, 物質環境工学科, 准教授 (90402487)
林 英男 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター, 事業化支援本部技術開発支援部計測分析技術グループ, 上席研究員 (10385536)
粕谷 亮 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (50509734)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | リチウムイオン2次電池 / リチウム回収 / 炭酸リチウム精製 / フッ素除去 / アルミニウム除去 / LIB / ハロゲン処理 / 脱ハロゲン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、資源価値が低下したLIBにも対応可能なLi回収、高純度の炭酸Li精製のための基礎的情報の提供である。模擬試料や廃LIBをターゲットにして焼成実験を行い、焼成物の水浸出処理、浸出液の炭酸化処理により炭酸Liの精製を行う。最終的に廃LIBからLi回収率95 %、炭酸リチウム純度99.5 %の達成を目標とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、資源価値が低下したリチウムイオン二次電池(LIB)にも対応可能なリチウム回収および高純度炭酸リチウム精製のための基礎的情報の提供を目的として基礎的検討を行った。廃LIBの正極材(実試料)およびそのモデル試料を用いて焼成試験を行い、水浸出によって、モデル試料では90%以上、実試料でも87%のリチウムを回収することができた。実試料において、フッ素が随伴するという課題を解決するために、浸出液中に水酸化カルシウムを添加するフッ素の固定化を行った。その結果、液中の98%のフッ素イオンをフッ化カルシウムとして分離することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現状、LIBの正極材としてコバルトやニッケルなどの資源価値が高い金属が使われているが、将来的に鉄やマンガンなどへシフトした場合、これまでのリサイクルプロセスが成り立たなくなってしまう。本研究で得られた成果は、リチウムイオン二次電池(LIB)の製造に欠かすことができないリチウムの安定確保に貢献するのみならず、資源価値がゼロに近い廃LIBからリチウムを回収するためのプロセス構築に必要不可欠な基礎的データを提供することができたといえる。
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