研究課題/領域番号 |
19K12440
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64060:環境政策および環境配慮型社会関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鈴木 研悟 筑波大学, システム情報系, 助教 (50634169)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | エネルギー政策 / ゲーミング / ワークショップ / 科学技術コミュニケーション / 工学教育 / エネルギー教育 / 電力システム / エネルギーシステム工学 |
研究開始時の研究の概要 |
持続可能なエネルギーシステムを築くには,政策課題についての市民の理解をうながすことと,人間集団が犯しがちな失敗を事前に察知し対策を講じることが大切である.そこで本研究は,電力システムを表現したゲームを市民がプレイし,専門家がその結果を分析する,新形式のワークショップを提案する.この枠組は,行政と市民の相互理解をうながしつつ起こりうる未来を発見的に探索することで,エネルギー行政に貢献するものである.
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研究成果の概要 |
本研究は,エネルギー政策課題の要件を市民と共有し政策共創につなげるゲーミング・ワークショップを志向し,[1]ゲーミングの学術基盤の整備,[2]エネルギー政策課題の学習効果の評価,[3]遠隔ゲーミングの実施と評価,[4]新ゲームの開発と実践,[5]人間心理が長期の政策形成に与える影響の解明の5点を目指してきた.COVID-19の影響で [5]のみ未達だが,文献レビューと既往ゲームの実証評価に基づき,ゲーミングが政策課題間のトレードオフの理解や合意に向けた能力・態度の養成に役立つことを示した.さらに,最新の日本の政策課題を表現するボードゲームを開発し,政策課題を適切に表現できていることを実証した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,ゲーム理論や行動科学実験との比較を通じて,ゲーミングの利点が人間の行動とシステム全体の状態との動学的な関係を表現できる点にあることを示した.さらに,デザインしたゲームの実践を通じて,その学習効果を定性的・定量的に実証した.これらの成果はゲーミングを実施する学術的根拠を理論・実践の双方から示し,ゲームを用いる授業やワークショップのデザインや効果検証に広く役立つ知的基盤となる.またCOVID-19流行下における遠隔ゲーミングの試みは,同時期に行われた様の取組と合わせて,ゲームを用いる授業やワークショップを遠隔化することの可能性と限界を吟味する材料になると期待できる.
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