研究課題/領域番号 |
19K12456
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64060:環境政策および環境配慮型社会関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
倉阪 秀史 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 教授 (20302523)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 持続可能性 / エコロジカル経済学 / 資本基盤 / 通過資源 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、経済の持続可能性を確保するための新しい理論体系を構築し、持続可能性を確保するための政策体系を導き出そうとするものである。エコロジカル経済学のキーワードに立脚して、通過資源(throughput)と資本基盤(capital base)を定義し、それぞれの管理原則を提示する。そして、その管理原則に則した形で、通過資源管理のための政策体系と資本基盤管理のための政策体系を整理する。
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研究成果の概要 |
本研究は、経済の持続可能性を確保するために「通過資源管理」と「資本基盤管理」の双方を体系化する新しい理論体系を確立しようとするものである。この研究において、「資本基盤」とは、「有用性をもたらすメカニズムを備えた存在で有用性を与えることによってなくならないもの」と定義される。一方、「通過資源」とは「有用性を与える際に物質的に変形して後に残らないもの」と定義される。経済の持続可能性は、「資本基盤」(人的、人工、自然、社会関係)の持続可能性によると考え、すでに存在する「資本基盤」の手入れ(ケア)を行う「ケア(手入れ)労働」の重要性を指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地球温暖化をはじめとして全地球規模の環境制約が顕在化している現代において、経済活動にともなう物理的な影響を正面から捉える経済理論が求められている。エコロジカル経済学では、経済の適正規模を確保することが必要というマクロ経済学的な視点に中心が置かれており、人口が減少する社会における持続可能性という新しい課題に対応することができない。本研究においては、経済活動を支える物的な基盤として「資本基盤」と「通過資源」の二つを想定し、通過資源の使用による環境負荷の増大をどのようにコントロールするのか、人間の経済の持続可能性を確保するために資本基盤をどのように手入れするのかといった視点を理論化した。
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