研究課題/領域番号 |
19K12460
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64060:環境政策および環境配慮型社会関連
|
研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
釜床 美也子 香川大学, 創造工学部, 講師 (00635948)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | 茅葺 / 草原 / 環境教育 / 伝統技術 / 文化財 / 茅葺き / 茅場 / 生涯学習 / 景観 / 建築教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、日本の「草原」の維持保全活動に「茅場」として「利用する」という観点を取り入れること、文化財関係者に限定されつつあるその利用主体を民間にも広げることが重要だと考えた。そこで、草原の保全に寄与する「茅」の持続的な資源利用のサイクルを一般の人が着手しやすい体験プログラムとして確立することを目的として研究を行うことにした。日本では失われかけているバイオマスの「茅」の利用の再考や、その持続的サイクルと技術の再興を目指す試みである。
|
研究成果の概要 |
本研究では、現在の「草原」の維持保全活動に「茅場」として「利用する」という観点を取り入れること、そして文化財関係者に限定されつつある「茅」の利用主体を再び民間でも可能にすることを目指し、実践的な研究を行った。具体的には、「茅」を自己採取し、「茅」を葺き、有機肥料として2次利用し、その過程で「茅場」としての「草原」が維持される、という伝統的な「茅」の持続的な資源利用のサイクルを、現代の一般の人が着手しやすいプログラムにして再構築を行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
茅葺きの「茅」は、野焼きや刈り取りをした後、最初に生える草が適する。そのため、1年目に生える「茅」のみを効率的に採取できるようにした、茅場(かやば)と呼ばれる「利用のための草原」を確保し、毎年すべて屋根に「利用」することで翌年良材が取れるというサイクルが維持されてきた。さらに、葺き替えの際に出る「古い茅」が有用な有機肥料になるという2次利用の意義も大きかった。日本は、戦後、茅場の損失、茅葺きやその関連技能者の減少が進んできたが、本研究ではそうした伝統的な「茅」の利用サイクルの持つ環境保全や持続可能な資源利用という点に着目し、調査と実践に基づきその再構築を行った。
|