研究課題/領域番号 |
19K12483
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
加茂 具樹 慶應義塾大学, 総合政策学部(藤沢), 教授 (30365499)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 中国政治 / 中国共産党 / 中国共産党大会 / 人民代表大会 / 民主的制度 / 中国人民解放軍 |
研究開始時の研究の概要 |
中国共産党による一党支配は長期にわたって持続している。本研究課題の目的はその要因を明らかにすることにある。権威主義体制下の民主的制度が体制の持続に貢献してきたと論じる先行研究の知見を踏まえ、中国の「民主的」制度の起源と制度発展の経緯を明らかにし、政治的機能の変化を展望する。本研究課題は、これまで十分に注目されてこなかった「民主的」制度における軍(中国人民解放軍)の活動を分析し、課題の究明に努める。
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研究成果の概要 |
本研究は、中国共産党による一党支配体制の下にある民主的制度に注目し、その政治的機能を分析した。これまで何ら実質的な権力を持たないと理解されてきた一党支配体制の民主的制度には、その一党体制の持続に貢献する政治的機能があることを論じた。本研究は、中国の民主的制度の起源と制度発展の経緯を明らかにし、一党支配体制の発展の方向性を展望するための論点を提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
権威主義体制の政治指導者は、自らの政治体制が民主的であることを偽装するために、その民主的制度を設けてきたという理解が一般的であった。しかし近年の比較政治学の知見は、権威主義国家の民主的制度に体制の持続に貢献する政治的機能を見出した。本研究は、中国共産党による一党支配体制の下にある民主的制度にかんする基礎資料の収集と整理、および、その活動実態の分析をつうじて、その「統治の有効性の向上」機能の存在を明らかにした。こうした政治的機能の「発見」は、中国共産党による一党支配とのダイナミズムへの理解を深め、ステレオタイプ的な理解を改めることに貢献した。
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