研究課題/領域番号 |
19K12487
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
東 佳史 立命館大学, 政策科学部, 教授 (40361290)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 森林伐採 / アチェ州 / カンボジア / GIS / 除隊兵士 / 紛争後の社会 / 平和構築 / 環境と開発 / インドネシア・アチェ州 / OSINT / 熱帯降雨林減少 / 地理情報システム(GIS) / アチェ州・インドネシア / ドローン / ガバナンス(統治機構) / 森林統計 / 熱帯雨林減少 / GIS(地理情報システム) |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は紛争後社会であるインドネシア・アチェ州とカンボジア西部3州での違法伐採の現状を時系列的にGIS画像とドローンによって可視化する事を目的とする。歴史的・構造的背 景と紛争終結時期が異なるアチェ州とカンボジアを例にとり、GISデータとドローン撮影を用い、森林伐採のアクターへの聞き取り調査と森林統計等を参照しつつ、再定住地での紛争前後の定点経年調査を行う。GISとドローン空撮というデータを用い、紛争後の社会における熱帯雨林破壊の因果関係を明らかにし、その時系列的進展と現状に関する検証成果を一般化する事によって、違法森林伐採を防止できる持続可能な紛争終結後の復興・開発計画策定に貢献する。
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研究成果の概要 |
アチアチェ州では森林減少ペースが緩やかとなってった。アチェ州は民主化が進み保護地区や伐採許可は重要である。紛争終結後に森林減少は見られたがそれ以降は徐々にペースを落としてDrone画像をからはこれ以上の大幅な減少は見られなかった。統計データも平仄を合わせている。 カンボジア西部3州ではバッタンボン州は内戦終結後の1990年代後半から減少が進行し、プレアビヒア州では2000年代前半から壊滅的に進行したため、2010年-2020年のLandsatイメージでも2019-23年のドローン空撮でもすでに伐採は終了していた。更に問題となるのは伐採以降焼き畑農業や気候変動による森林火災と煙害であった
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
両紛争後社会での急激な森林伐採はカンボジアの方が深刻である。アチェ州は民主化が進み保護地区の線引きや伐採許可を握る州知事は公選であり県知事も違法伐採には消極的である。一方、カンボジアは旧社会主義国であり国有地が基本でELCによる政府や軍、与党高官の主要収入源となっている。表層的な国家歳入は観光業と縫製産業等の軽工業であるが、各地で頻発する土地紛争は環境破壊を伴うELC増加の証左であろう。このように民主主義が定着しつつあるアチェ州と民主主義の退行が顕著なカンボジアでは森林減少にも大きな差があることをLandsatとドローン空撮によって検証できたことは本研究の大きな収穫であった。
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