研究課題/領域番号 |
19K12498
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
中野 裕考 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (40587474)
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研究分担者 |
Hasegawa Nina 上智大学, 外国語学部, 教授 (70308112)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 非西洋地域 / 前近代 / メタ哲学 / 哲学 / ラテン・アメリカ / 漢意 / 文学 / 口承文学 / 前近代の思想 / 近代 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、哲学・思想という観点からメキシコを中心としたラテン・アメリカを捉えなおす試みである。従来、日本における哲学・思想の研究は西洋、インド、中国、そして日本の伝統に着目するものにほぼ限られていた一方で、ラテン・アメリカ地域研究では哲学・思想にはほとんど手が付けられてこなかった。この空白を埋めることは、多くの非西洋地域で近年進んでいる「世界哲学」としての各地域の哲学の創造という動向にかなう積極的な貢献となるはずである。ラテン・アメリカにおける哲学・思想の展開と日本のそれとの比較の地盤を整えることで、両地域が課せられた共通の課題と、解決のための異なる道筋も見通せるようになるだろう。
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研究成果の概要 |
本研究は、従来の日本の哲学研究ではほとんど光が当てられてこなかった、ラテンアメリカ地域を哲学という観点から考察する試みであった。20世紀以降のラテンアメリカの哲学者たちによる、ラテンアメリカ哲学についての自省的な議論を概観し、その議論が日本の哲学者たちによる日本哲学についての議論と無縁ではないという事実を明らかにすることができた。さらに研究の後半では、スペイン語ではない先住民言語による思想表現と哲学との関係にも研究を進めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本とラテンアメリカという両地域は、哲学という分野でこれまでほとんど往来や交流をもってこなかった。本研究はこの点で先駆的な役割を果たすことができた。とりわけラテンアメリカの哲学者たちのあいだで議論されている問題が、少なからず日本の哲学者たちのあいだで共有されている問題とも共通性をもっていることに、注意を喚起することができた。研究最終年度にペルーを訪問して現地の哲学研究者と交流することができた際に、同様の問題をペルーの哲学者とも共有できた。
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