研究課題/領域番号 |
19K12512
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
合地 幸子 東洋大学, アジア文化研究所, 客員研究員 (60836542)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | インドネシア / 日本 / 移住労働者 / ケア / ウェルビーイング / 新型コロナウイルス感染症 / 技能実習生 / 移民労働者 / 移民家族 / ウエルビーイング / 高齢者 / ケアの循環 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、高齢者ケアに関わる移民家族の動態を明らかにするものである。家族福祉に寄与する可能性のある移民労働者として日本で働くインドネシア人技能実習生に焦点を当てる。先行研究では、日本に貢献する移民労働者や送り出し国への技術移転の分析が行われてきた。それに対して本研究は、送出国の高齢化問題と関連付けることで、①インドネシア側の家族の福祉の変容を提示する、②日本-インドネシア間の移民家族をケアの循環という観点から再構築する、③日本-東南アジア諸国間の移民家族との比較を可能にする視座を提供する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、移住労働者の母国の家族とりわけ高齢者のウェルビーイング(身体的、精神的、社会的に良好な状態)に焦点を当てているが、昨年度までの調査によって、新型コロナウイルス・パンデミックという未曽有の事態を受け移住先(日本)でコロナ禍を経験している子供世代(インドネシア人移住労働者)のウェルビーイングの現状を把握する必要が生じた。そのため、2022年度は移住先におけるウェルビーイングにも注目した調査を実施した。 2022年度の前半は、昨年度に続き新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、インドネシアにおける調査・研究が実施できなかった。そのため、日本国内において、インドネシア人移住労働者を対象として、新型コロナウイルス・パンデミック下における生活様式の変化および日本のコロナ禍におけるセルフケアの方法、母国の家族との連絡手段や内容に関する聞き取り調査を行った。これらの成果は論文としてまとめ投稿した(合地2023)。 また、インドネシア人移住労働者に詳しい外部講師を招きリモート講演会を実施し、現状の把握に努めた。講演会を通して、日本のコロナ禍を経験しているインドネシア人移住労働者が度重なる行動制限によって精神的なストレスを抱えていることが明らかになった。 2022年度後半の2月に、インドネシアのジョグジャカルタ特別州を中心として、約10日間の調査を実施した。調査対象者は、日本に滞在するインドネシア人移住労働者の家族およびコロナ禍に帰国した元インドネシア人移住労働者である。現地調査では、主にコロナ禍前後の家族の生活様式の変化に関するデータを収集した。 その他に、日本国内において申請者が所属する学会および関連する研究会等へ出席し、近年の学術的動向に関する情報交換を行った。ここで得られた知見は成果報告に反映する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
調査を実施してきた日本に滞在するインドネシア人移住労働者のうち数名が母国へ帰国したため、日本における継続調査が難しくなった。そのため、インドネシアにて面会する予定であるが、以下で述べるように今年度中の面会が叶わなかった。 新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、2020年度から2022年12月までの間に現地調査(インドネシア)が実施できなかったことにより移住労働者の母国の家族に対する調査が大幅に遅れた。2023年2月には、インドネシアにおける新型コロナウイルス危険度レベルが2となったため約10日間の現地調査が可能となったが、本科研で予定していた全ての調査対象者に面会することができなかった。以上のことから、本年度の進捗状況はやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策は、 1)日本に滞在するインドネシア人移住労働者に対する調査を継続する 2)2023年9月までにインドネシア人移住労働者の母国の家族に面会する 3)学会発表あるいは学会誌等へ論文を投稿し、研究成果を公表する
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