研究課題/領域番号 |
19K12526
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 立命館大学 (2022) 京都大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
竹田 敏之 立命館大学, 立命館アジア・日本研究機構, 准教授 (40588894)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | アラビア語 / 湾岸諸国 / モーリタニア / クルアーン / ラスム学 / アラブ韻律学 / アラブ詩 / 外国語教育 / マグリブ / 韻律学 / アルード / クルアーン読誦学 / アラビア語教育 / 出版 / メディア / 専門用語 / シンキーティー知識人 |
研究開始時の研究の概要 |
アラブ世界を形成する3地域(東方地域、西方地域、湾岸地域)について、従来の定説では出版産業やアラビア語の規範整備の中心は東方で、西方は周縁的、湾岸(アラビア半島)は後進的という位置づけであった。本研究では、潤沢なオイルマネーによって湾岸地域が勃興し、エジプト・シリアなどの東方地域の相対的地位が低下する中で、メディアの発展と雇用拡大を背景に湾岸と西方地域(マグリブ諸国)の結び付きが強まっていることに着目する。そして、両地域の学術・メディア領域における人的ネットワークと言語使用を分析し、現代アラビア語に新たな標準化と地域バリエーションが生じている実態を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、西方アラブ地域と湾岸地域におけるプリントメディア・衛星放送、および教科書類を対象に、語彙(専門用語、外来語、日常語、時事用語)を選定収集し比較分析することで、現代標準アラビア語に(アメリカ英語/イギリス英語のような)地域差が生じている実態を明らかにした。 また、西方アラブ地域(特にモーリタニア)における伝統的なアラビア語教育の実態と、同地域出身のウラマー知識人(シンキーティー知識人)による湾岸諸国での知的活動、および学術ネットワークの相関性に関する考察を進め、その成果を単著の該当する章に盛り込み刊行した。また、マレーシアの国際会議および国内の研究会にてその研究成果を公表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の正則語を対象としたアラビア語研究および教材開発における問題の一つは、地域差に関する視点の欠如であった。本プロジェクトでは、「均一性」を強調した従来型に対して、標準の中の「地域性」という新たな側面に着目して研究を進めた。湾岸と西方アラブ地域を対象に、詩の例証および、メディアにおける現代用法と新語を収集・比較分析し、そのデータを構築した。これにより、地域性に富んだ用例の引用が可能となり、アラビア語の教材開発の発展に寄与できる研究成果を示すことができた。また、カイロ・アラビア語アカデミーと学術的な活動を展開できたことも、日本におけるアラビア語教育の展開において意義ある成果の一つである。
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