研究課題/領域番号 |
19K12534
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 津田塾大学 |
研究代表者 |
八塚 春名 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (40596441)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 人―植物関係 / 食用植物 / マーケット / 採集活動 / アフリカ / 都市―農村関係 / エスノボタニー / ローカル野菜 / フードバリューチェーン / 開発と植物利用 / タンザニア / 都市と農村 / 自然資源利用 / 食用植物の流通と消費 / 植物の採集、流通、消費 / 野生植物 / 半栽培植物 / 植物の利用と消費 / 食用植物の流通 / サバンナ地帯 / 市場 / 野生/半栽培植物 / サバンナ地域 / 人的ネットワーク / 食料資源の獲得 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、アフリカのサバンナ地帯の市場において小規模に販売される野生/半栽培植物に着目し、その採集、流通、消費をめぐる一連の流れを明らかにすることによって、植物を核にインフォーマルに構築され得る人びとのネットワークと、植物利用の伝播や歴史的展開を描き出すことを目指す。その際、個別の地域や民族ではなく、あくまで植物を起点に調査を進めることによって、地域/民族横断的に課題を遂行することができると考えている。具体的には、タンザニア中央部とガーナ北部というサバンナ地帯の2か所を調査地に設定し、現地でのフィールドワークを実施する。
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研究成果の概要 |
本研究は、食用に利用される野生/半栽培植物に着目し、市場を起点に採集や消費の場へと植物を追うことによって、植物をめぐるネットワークと植物利用の変遷を明らかにすることを目的に、タンザニアでフィールドワークを実施した。 栽培化されておらず、地域限定的に利用される食用植物は、都市で販売されるが流通範囲は狭く、販売規模も小さいため、地域住民に大きな経済効果はない。しかし、地域内では強く好まれる重要な食料である。また、これら植物には地域の「こだわり」が存在し、複数都市で販売される植物でも細かな差異が見られた。以上から、ローカルな食用植物は、出所である故郷の農村と都市居住者をつなぐ役目を果たすと考察した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1.本研究は、これまで個別の社会を対象にした議論が中心であった植物利用に関して、市場を起点に流通や採集を追うという新しい調査の視点を確立した。 2.その結果、食料問題を抱えるアフリカにおいて、近代農業を促進し農作物を増産するという画一的な対応ではなく、むしろローカルな食材を再評価し、その利用を維持することの意義を再考することにつながった。 3.研究成果はこれまでに日本アフリカ学会や生態人類学会など複数の学会において報告をした。
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