研究課題/領域番号 |
19K12558
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
田中 伸彦 東海大学, 観光学部, 教授 (70353761)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 観光 / デスティネーションマネジメント / 森林バイオマス / 再生可能エネルギー / 地方創生 / 農山村 / マネーフロー / 日本 / 森林 / バイオマス / ランドスケープ / 農山村観光 / 地域調査 |
研究開始時の研究の概要 |
エコツーリズムや温泉地観光など、国内の農山村では観光収入によるマネーフローに期待が寄せられている。そのため各地で観光プロモーション事業が盛んに行われている。しかし一方で、既存研究では、農山村では地域経済の中の観光産業の規模は思いのほか小さく、かつ暖房費や資材調達等がかかり、観光のために農山村に流入する金額よりも、域外に流出する額の方が大きいケースがみられる状況にあることが指摘されている。 そのため本研究では、フィールド調査を行い、観光産業とバイオマス利活用との関係を整理し、明確にすることを通じて、農山村観光産業の規模を拡大しつつ、流入したお金の流出割合を減少させる社会システムのあり方を考察する。
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研究成果の概要 |
国土の3分の2が森林である日本において、森林バイオマスエネルギーを効果的に観光地で活用するための研究を実施した。成果としては、観光地周辺で森林バイオマスを活用することで、その地域における再生可能エネルギーの活用に貢献することが確認された。そしてそれに留まらず、森林や樹木等の整備が行われる結果、副次的にもたらされる成果として、地域景観の向上、生物多様性の維持管理、地域の雇用の確保、地域内のマネーフロー循環の増加、日常的な人と森林との関わりの増加、公園やスポーツなどを通じた森林空間の活用、バイオマスボイラー等の工学技術の発展などに繋がることも確認でき、多面的な効果に繋がることを明らかにできた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界各国で「持続可能な観光」が提唱される昨今、日本でも二酸化炭素排出量の抑制など、環境に配慮した観光のあり方が模索されている。現状では航空機に非化石系燃料を用いるなど、交通面の取り組みが目立つが、デスティネーション(観光目的地)における脱化石燃料、再生可能エネルギーの活用も重要である。その背景を踏まえ、本研究では、日本は森林国であることを鑑み、森林や緑地などから発生する木質系バイオマスを観光目的地で活用する際の効果に着目し研究を遂行した。その結果、景観の向上や、バイオマスボイラーの制作など、再生可能エネルギーの活用による効用に留まらない多面的な効果がもたらされる可能性を指摘することができた。
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