研究課題/領域番号 |
19K12576
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
鳥畑 与一 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (60217594)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | カニバリゼーション / ギャンブルの経済効果 / ギャンブル依存症と社会的コスト / オンラインギャンブル / カジノ規制のあり方 / マカオのジャンケット規制 / 中国のギャンブル規制強化 / 脱カジノ・VIPへのマカオ市場の変化 / 統合型リゾート(IR) / カジノ / ギャンブル依存症 / オンラインギャンブルの影響 / カジノの経済効果 / 住民投票による決定 / 統合型リゾート / 統合型リゾート(IR) / 依存症対策 |
研究開始時の研究の概要 |
カジノを含む統合型リゾート(IR)は、日本経済のみならず地域経済、そして市民の生活にどのような影響をもたらすのか。海外では、ギャンブル産業による地域振興をどのような制度や規制の下に行ってきたのか。今後、建設が予定されているIR内のカジノの規制やギャンブル依存症対策を講じていく上で、海外の知見をどう生かすべきなのか。先行する経験や研究蓄積が豊富な米国やオーストラリアの調査を中心に海外の事例研究も踏まえながら探求します。
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研究成果の概要 |
カジノを含む統合型リゾート(以下IR)は、観光産業の国際競争力強化で地域経済の発展、財政への貢献が期待され、IR整備法では最大3カ所を条件に計画の募集が行われた。北海道、横浜市、大阪府市、和歌山県、長崎県等が誘致を検討し、昨年4月には大阪府市と長崎県の応募がなされた。IRは、その経済効果ばかりかギャンブル依存症等による社会的コストなども総合的に評価して地域経済の健全な発展に資するのか、またカジノ収益依存のビジネスモデルの成否を科学的に検証する必要がある。本研究では、米国マサチューセッツ州や中国マカオの現地調査を行いつつ、各地域のIRの経済効果の検証を行い、その成果を社会発信した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
公営ギャンブルやパチンコと異なるカジノ・ギャンブルの特性を分析し、カジノ側自身が賭けの当事者となりリスクを負う特性下で、低い控除率で安定的に収益を最大化するためには、顧客を長期間高頻度で賭けを継続させることが必要であり、その結果、顧客を依存症状態に誘導することで収益最大化が行われることを、海外の各地域の事例や先行研究を通じて明らかにした。また地上型カジノがギャンブルのデジタル化やオンライン化でその収益モデルの持続性が危機に直面していること、そしてオムニチャンネルと呼ばれるあらゆるギャンブル行為の統合化・プロファイリングが進んでおりギャンブル依存症が深刻化する危険性を明らかにした。
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