研究課題/領域番号 |
19K12584
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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研究機関 | 淑徳大学 |
研究代表者 |
千葉 千枝子 淑徳大学, 経営学部, 教授 (10779979)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 災害と観光 / 原子力発電所 / パブリック・アクセプタンス / エネルギーツーリズム / 観光危機管理 / 観光復興 / 電源地域 / 電源開発 / ダークツーリズム / ホープツーリズム / パブリック・アプセスタンス / ボランティアツーリズム / 観光と災害 / 復興まちづくり / 原子力電源地域 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、大規模災害からの観光復興について“災害と観光”の相関性を導き出し、今後の大規模災害発生時に必要とされる段階的復興支援の在り方とその効果を、観光学の観点で考察するものである。災害規模や復旧・復興の過程から、観光施設(客室数)等の復興時点や経緯(政府や自治体の対応、リスクマネジメント(観光危機管理)、観光事業者への諸対応等)を詳らかにする。被災地におけるツーリズム(ボランティアツーリズムや観光を基盤とした復興支援、インフラツーリズム、ダークツーリズム等)を精査して、これら災害派生ツーリズムの効果検証を行い、定義づけ、体系化、類型化をはかる。主に原子力電源地域を対象とする。
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研究実績の概要 |
2022年度は前年度に引き続き、電源地域のPA拠点や関連する観光施設、周辺観光地等の取材、視察、ヒアリングを行った。具体的には、中国電力柳井発電所、東北電力女川発電所、関西電力の黒部・舞鶴、沖縄電力具志川発電所等を訪問した。女川原子力発電所でのヒアリングは、東日本大震災の福島第一原子力発電所事故との比較検証に活かされる内容で、基礎研究「観光と災害」においても示唆に富むものであった。 また、研究成果の中間アウトプットに、本研究の協力団体で二次研究機関でもある「NPO法人交流・暮らしネット」に協力を仰ぎ、同法人主催の特別シンポジウムの開催、ならびに研究成果中間発表会を実施した。①2022年6月25日:日本原燃特別シンポジウム(ファシリテーター)②2023年1月31日:研究成果中間発表会(基調講演)。いずれも於:日本記者クラブ。 教育研究活動では、2022年12月1日、本務校における担当科目「パブリックリレーションズ」の授業において、NUMO原子力発電環境整備機構と資源エネルギー庁、電源地域振興センターの職員を招聘し、PA拠点の意義や核の地層処理等について特別講義を学生向けに実施した。 活字業績としては「淑徳大学 教育学部・経営学部研究年報 第6号」(2023年3月発行)に「エネルギーツーリズムの提唱 ―環境とエネルギー教育・エネルギー産業・観光の視点から―」と題して単著論文を発表した。本稿では、エネルギーツーリズムの提唱ならびに関連ツーリズム(インフラツーリズムやダークツーリズム等)の類型化をはかった。 福島被災地の現況把握では、昨年度に引き続き檜枝岐村、また、新たに只見町を視察訪問し、町長らと意見交換を行った。研究計画当初に予定した福島被災地におけるアンケート回収は、新型コロナウイルスによる接触機会の消失で郵送物やタブレット等による対面回収が叶わず、研究手法から除外した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究進行4カ年目となる2022年度は、前年度に引き続き国内の電源地域の実地調査を推し進めることができた(ロシアのウクライナ侵攻の長期化もあって、当初の研究計画目標であるウクライナ等海外の電源地域への視察は断念した)。その結果、日本全国の電源地域の概ね6割程度を踏査遂行できた。ただし、長引く新型コロナウイルスの影響で休業や視察受け入れの停止、開館時間の短縮などが各施設でみられ、進捗状況としては「やや遅れている」とした。また、主に原子力電源地域を研究対象としていたが、昨年度より水力・火力・地熱等の自然エネルギーにも着目して、視察を進めるなどした。並行して、これまでの研究成果の発表機会を設け、論文にまとめて活字発表を行った。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となる2023年度は、未視察の電源地域を訪問するほか、5カ年の研究成果の内容を活字業績として著すことに注力する予定である。本研究で辿りついたエネルギーツーリズムをあらためて定義するとともに、それらを教育現場で応用できるよう単著書籍としてまとめ、発行することを今年度の最終目標としている。
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