研究課題/領域番号 |
19K12586
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
渡邉 康 日本大学, 生産工学部, 教授 (00613803)
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研究分担者 |
亀井 靖子 日本大学, 生産工学部, 准教授 (50386083)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | イタリア / 集落 / 空き家 / アルベルゴ ディフーゾ / 集落の過疎化 / 集落再生 / 過疎地の再生 / 民泊 / アルベルゴ・ディフーゾ / 空家の改修 / 分散したホテル / 多くを呼ばない観光 / 自立分散 / アルベルゴデiフーゾ / 地方再生 / 集落空間の再生 / 空家の再生 / アルベルゴデフーゾ / アルベルゴ ディフーゾ |
研究開始時の研究の概要 |
イタリアの山間集落において、集落景観と村人の生活を存続させる目的で空家を民泊に改修するアルベルゴ・ディフーゾ(以降AD)という取り組みが行われ、現在90以上の集落が加盟している。それぞれ環境・規模・運営者・体験・ゲストの属性等が異なっている中、AD協会の参加の規定では”本物の生活の体験ができる”としているが、観光資源や、運営の上での村民の協力などの程度も様々であった。観光スポットに行くのでなく”本物の生活の体験ができる”魅力とはどこにあるのか、その事と集落規模やゲスト人数・運営方法・改修方法、との相関関係を明らかにし、民泊によって地域の再生を目指している日本の観光のあり方への視点を示す。
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研究成果の概要 |
イタリアで集落の複数の空き家を宿泊施設として改修するアルベルゴディフーゾ(分散型ホテル、Adiと略)という取り組みが地方の過疎化や空き家問題を解決する策として注目されている。それはベッドを提供するだけでなく、住人と同様の家に滞在し、旅行者が村の生活を体験することに特徴がある。本稿は、2014年から2023年の間に18カ所の実地調査を行うことにより、集落の中の宿泊施設の分散の状況と、運営者や住人の取り組み・旅行者の体験の内容との関係を明らかにし、様々なAdiがある中で、住民の間に客室が細かく分散配置されているAdiが、旅行者の体験に一般の観光地やリゾート施設には無い独自性をもたらしている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
単体の古い住宅を宿泊施設とする事例は多くあるが、集落単位や地域規模の試みはAdiが先駆けである。日本でも民家再生の宿泊施設やAirbnbも急激に増え、近年数棟で運営する試みも増えているが、質や目的は玉石混交であり、地域のルールと齟齬を生む問題も生じている。2016年に谷中HAGIS0がAdi1号となった折に主催する宮崎晃吉氏に日本にもAdiのようなネットワークが必要であることを提案した。その後「まちやど協会」を作るが規定が困難であり、個別に見て判断するとの話である。いずれ日本の実情に沿う"本物の生活の体験ができる"とはどういうことで、そのためには何が必要なのか明確にする必要があると考える。
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