研究課題/領域番号 |
19K12614
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80030:ジェンダー関連
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研究機関 | 津田塾大学 |
研究代表者 |
高橋 裕子 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (70226900)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 女子大学 / セブンシスターズ / リーダーシップ / トランスジェンダー / ダイバーシティ / インクルージョン / イクイティ / ジェンダー平等 / 学生支援 / 高等教育 / SOGI / 女性史 |
研究開始時の研究の概要 |
アメリカ合衆国の歴史的に重要なセブンシスターズと呼ばれる女子大学(現在も女子大学を維持しているのは5校:バーナード、ブリンマー、マウントホリヨーク、 スミス、ウェルズリー)が2014年から2015年にかけて次々にトランスジェンダー学生の受け入れについて新たなアドミッションポリシーを発表した。 本研究では、当該アドミッションポリシー策定後のトランスジェンダー学生受け入れの実態について学生支援という観点から調査する。 加えて、トランスインクルーシブな方針のもと、女性に特化したリーダーシップ教育が性的マイノリティへのエンパワーメントにどのように架橋され強化されているのかについても明らかにする。
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研究実績の概要 |
2022年度はHistory of Education Society UKの年次大会に出席した。その後、19世紀末に津田梅子が視察したチェルトナムレディースカレッジ、ホーマートン・カレッジ、ガートン・カレッジまで足を伸ばし、それぞれのアーカイブで調査を実施した。米国のブリンマー大学にも影響を与えた、女子大学の源流を調査できたことは意義があった。 研究実績を広く発信するべく、様々な媒体での執筆活動を行った。とりわけ、21世紀における女子大学の存在意義を問う状況があることから、同テーマで依頼された原稿等が複数あった。『大学ランキング2023』(朝日新聞出版、2022)に、「今日の女子大学が果たす役割とは?」で女子大学の役割について発信した。また、『じゅあ』(No.69,大学基準協会)に「日本の大学界にジェンダー平等を!!」と題した巻頭言を執筆した。さらに、『IDE 現代の高等教育』(No.639、4月号、IDE大学協会)に「『聞く力』と現場」と題した巻頭言も寄稿した。著書としては、セブンシスターズ・カレッジの一つであるブリンマー大学で学んだ津田梅子の足跡とアメリカ女性とのネットワーキングを明らかにしながら、若年世代にも読解しやすい『津田梅子ー女子教育を拓く』(岩波ジュニア新書)を上梓した。また、河野銀子氏との共編著で『女性学長はどうすれば増えるかー国内外の現状分析と女性学長からのメッセージ』(東信堂)を出版した。自身の章では女性とリーダーシップに関わる内容をカバーした。また、様々な場で講演活動も行なった。女子大学に関するテーマでの講演が多かったが、「トランスジェンダー学生と女子大学」(オンラインイベント『トランスジェンダー排除にどう対応するか』)と題したセッションにも登壇した。 以上の通り、研究者のみならず、多くの一般読者や視聴者にも届くよう広く研究成果信することに尽力した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究期間中、COVID-19のため海外出張ができなかったことが研究全体に影響を与えている。2022年度にはイギリスへの出張は実施できたが、アメリカへの研究出張は実施できなかった。バークシャー女性史会議も2023年度開催に延期された。
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今後の研究の推進方策 |
6月下旬からカリフォルニア州サンタクララで開催されるバークシャー女性史会議に出席することに加えて、アメリカへの研究出張(セブンシスターズ・カレッジでの調査)を実施する予定である。
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