研究課題/領域番号 |
19K12628
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
田中 宏志 島根大学, 学術研究院理工学系, 教授 (10284019)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | スパースモデリング / 核密度解析 / 中性子線回折 / 核密度分布 / 核密度分布解析 |
研究開始時の研究の概要 |
中性子線回折データをスパースモデリング により解析することで、少ない回折データから詳細な核密度分布を求め可視化する新しい手法の開発を行う。具体的には、 ・スパースモデリング により解析するプログラムを作成し、具体的な系に適用することでその有効性を調べる ・全ての結晶構造に適用できるようにプログラムの汎用化を行う ・プログラムの高速化を行い、最大エントロピー法などに代表される従来法に取って代わる手法として完成させる という3点を実現する。
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研究成果の概要 |
本研究では、中性子線回折データをスパースモデリングにより解析するプログラムを開発し、KDPなどの物質に適用することで、従来法では明確に捉えられなかった詳細な核密度分布を確認した。また、粉末回折データ解析のためにG-type解析デクニックを導入し、TiO2の非調和的振動を詳細に解析した。さらに、スパースモデリングの任意パラメータの最適化を行い、最も確からしい核密度分布を再現した。また、機械学習を用いて電子密度解析におけるアーティファクトの検出を試み、高精度での検出に成功した。これにより、解析精度と効率が向上し、広範な応用が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究は、従来の解析法では明確に捉えられなかった詳細な核密度分布をスパースモデリングで明らかにすることで、物質内部の微細構造の理解を深化させるものである。特に、KDPやTiO2などの物質の解析において、新たな知見を提供した。さらに、G-type解析デクニックの導入により、幅広いデータセットへの対応が可能となり、解析手法の汎用性が向上した。機械学習を用いたアーティファクト検出の成功は、解析精度を大幅に向上させるだけでなく、新材料開発やエネルギー分野の進展に寄与する。この研究は、学術的に重要な技術革新をもたらし、社会的にも広範な応用が期待される。
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