研究課題/領域番号 |
19K12644
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
原田 哲男 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 准教授 (30451636)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | フォトレジスト / 軟X線共鳴散乱 / 軟X線共鳴反射率 / EUVリソグラフィー / 軟X線 / 共鳴軟X線散乱 / 共鳴軟X線反射率 / 軟X線CMOSカメラ |
研究開始時の研究の概要 |
高性能フォトレジスト開発には、従来の現像後のレジストパタン評価による定性的に評価ではなく、露光による酸生成やベークプロセスにおける定量的な評価が必要である。本研究ではレジスト中の官能基のばらつきを共鳴軟X線散乱で測定する。軽元素吸収端(共鳴X線)領域で測定することで化学結合・反応状態によるコントラストを得られるため、従来観察出来なかった官能基毎のばらつきを評価できる。
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研究成果の概要 |
フォトレジストの性能向上には、レジスト中の官能基の空間ばらつきの制御が重要である。本研究では空間ばらつきを測定するため、軟X線共鳴反射率と軟X線共鳴散乱測定法を開発した。炭素吸収端領域でのレジストの反射率測定により、表面と基板面に5 nm程度の分離相が存在することをはじめて明らかにした。また、散乱測定では透過型と反射型を開発し、面内方向の空間分布を評価することができた。特に、反射型の散乱測定ではシリコンウェハ上のフォトレジストを測定し、レジスト膜厚により空間的なばらつきが変化していることを明らかにできた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
半導体は基幹産業であるだけでなく、その性能向上は将来のSDGsやDXやグリーンイノベーションなどにも欠かせない。本研究では半導体性能向上に直接つながるフォトレジストの性能を評価するための測定手法の開発に成功した。従来技術では軽元素により構成されているフォトレジストの官能基のばらつきなどは評価が難しかったが、軟X線の共鳴ピークを利用した反射率と散乱測定により、深さ方向と面内方向の3次元的な分布を明らかにすることができた。この評価技術を材料メーカーに利用してもらうことにより、半導体の性能向上に直接つながるため社会的な意義が大きい。
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