研究課題/領域番号 |
19K12661
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 公立はこだて未来大学 |
研究代表者 |
安井 重哉 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (80633908)
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研究分担者 |
伊藤 精英 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (90325895)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 触覚サイン / 触知記号 / ハプティックデザイン / ユニバーサルデザイン / Haptic Sign / Universal Design / Sign Design / Haptic Design |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、触覚を用いて、誰もが直感的に方向を読み取ることのできる触覚サイン「DiGITS」の開発と、その効果について評価を行う。DiGITSの特徴は、 ・指し示す方向を、触運動時に順目方向と逆目方向で触感の差異を生じるような立体の凹凸パターンによって規定すること ・順目方向と逆目方向で生じる触感の差異と、DiGITSの指し示す方向とを対応づけることによって、事前の学習がなくとも、ヒトが意味を解釈できるようにすること にある。DiGITSの実用例として、緊急時の方向表示用途が考えられる。トンネルで火災が起こり、暗闇で目が開けられなくても、DiGITSであれば手探りで非常口の方向を示すことができる。
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研究成果の概要 |
DiGITSとは新たなコンセプトの触覚サインであり、本研究は、このDiGITSの「特性解明のための生理学的な探求」と「社会実装に向けた開発」を目的としてきた。 前者については、コロナ禍の影響を受けたものの、触運動と触感の関係を見出すための、Polhemus G4センサを用いた測定手法を確立するに至った。 後者については、「可倒フラップ型」とその発展型「順逆独立遊動フラップ型」「揺動ストッパー型」「引き込み式ストッパー型」など様々な方式を考案し、複数の特許を申請した。また、ユースケース研究として、「組み合わせパズル」「触覚誘導標識」のプロトタイプを開発し、イベント出展により研究成果の敷衍に努めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DiGITSは、方向提示用途の情報保障を目的とする触覚サイン、すなわち触覚矢であり、利用者の視覚障害の有無や、国籍等の文化的背景に関わらず、簡単かつ直感的に方向が読み取れる特徴を持つ。また、複雑な部材や電源が不必要なため、安価で環境負荷が低く、様々な環境への導入が期待できる。 我々はDiGITSが人々の役に立つよう社会実装を推進することをミッションとして研究を推進してきた。そのために、DiGITSの特性の解明に向けた知見を、学会を通じて発信し、方式の拡充、応用事例の開発については、特許化やデザイン賞の受賞などを通じて、新たな触覚サインのコンセプトの社会へのアピールが実現できたと考える。
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