研究課題/領域番号 |
19K12682
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 金沢美術工芸大学 |
研究代表者 |
荷方 邦夫 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 教授 (40347357)
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研究分担者 |
島田 英昭 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (20467195)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 共感性 / 人工物のデザイン評価 / 人工物 / 共感 / デザインされた人工物 / 感性認知 / デザイン / デザインにおける共感性 / デザイン評価 / 認知科学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、デザインプロダクトに対するユーザの印象評価にあたり、プロダクト制作者や他ユーザ(自分以外のユーザ)への共感が及ぼす影響について、認知科学的な観点から解明する。本研究はプロダクト自体ではなく、プロダクトに付随する「制作者」や「他ユーザ」への共感がデザインの印象評価に与える影響を明らかにする。研究1では、共感の個人差を手がかりとした心理実験的手法により、研究チームがこれまでに明らかにしたデザイン評価の要素」に対して、制作者や他ユーザへの共感がいずれの要素に影響するのかを特定する。研究2では、制作者や他ユーザへの共感の程度を操作するストーリーを用いて、デザイン評価が変化することを実証する。
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研究実績の概要 |
最終年度に当たり、研究計画にあるデザインされた人工物に対する共感的反応の測定について、今年度はストーリーの違いによる共感的反応の異なりから、人工物の感性評価に対して及ぼす影響について検討すること、そして共感的反応のどの側面が、人工物の評価のどの側面に対して影響を及ぼすのかについて検討を行った。 調査は人工物に対する他者のデザイン評価に対する文章を用い、これに審美的評価を中心とした文章と、内省的評価を中心とした文章を設定し、これらに対するユーザー(感性評価を行う調査参加者をさす)の評価の異なりと、同時に測定したユーザ0共感的特性(並行的共感・応答的共感)との関連を検討することとした。 結果として、ユーザーは人工物の感性評価については先行研究と同様審美的な評価に関する情報をより重視し、購買意欲、商品情報の利用可能性、情報の発信者への共感いずれについても類似した結果となった。また、ユーザの共感性は、人工物の感性評価に関連があるという結果が得られた。これらの結果については現在さらなる分析を進めており、今年度中に結果をまとめて発表を行う、あるいは研究として公刊できるように進めることとする。 また派生した業績として、共感性を通したデザインがウェルビーイングとポジティブ社会の実現に向けた有効な手段であることを、予兆学研究会で発表を行い(2022.10.14)、その内容は名古屋大学大学院情報学研究科附属価値創造研究センターが刊行する「続・予兆学を考える」に掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度、予定した調査について、複数の調査に及ぶと思われた研究内容を同時に実施することが可能となり、これまでやや進捗が遅れていた分についてはある程度回復することが出来た。しかしながら、研究の発表等に関わる活動については、この3年にわたる新型コロナウイルスによる社会的活動の制約が大きかったこともあり、活動の遅滞を取り戻すことができなかった。今年度が最終年度であったが、これを最終的に終了させる必要が生じたことを報告する。
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今後の研究の推進方策 |
現在までの進捗状況でも報告したように、研究結果の発表等が課題として残されたため、研究期間を延長してこれを達成することとした。また、研究機関の延長に伴い、人工物に対する共感的理解、共感性に基づく認知的プロセスについて、さらに検討を行うことが可能になった。このため、さらに調査・実験を追加し、ユーザの共感がデザインの印象評価に与える影響の認知的プロセスのさらなる解明を行いたい。
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