研究課題/領域番号 |
19K12683
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90010:デザイン学関連
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研究機関 | 静岡文化芸術大学 |
研究代表者 |
小濱 朋子 静岡文化芸術大学, デザイン学部, 教授 (50736014)
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研究分担者 |
柳瀬 亮太 信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (10345754)
和田 和美 静岡文化芸術大学, デザイン学部, 教授 (40434534)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 視覚探索 / 公共空間 / サインデザイン / ユニバーサルデザイン / 色彩 / 環境心理 / 視認性 / 環境デザイン / 高齢者 / 色彩・輝度 / 見落とし / VR / サイン計画 / 輝度コントラスト |
研究開始時の研究の概要 |
①これまで収集してきた「見落とし」が生じると想定される現状の撮影画像を基に,表示物や環境のデザインが人の心理にどのような影響を与え「見落とし」につながっているか,公共デザインに関わる様々な専門家の見方を通して検討を重ね,「見落としを生じやすい表示物/空間デザインの条件」と事例集を提示する. ②「輝度と色彩」が起因している現状の代表的な画像を選定し「見落としの条件レベル」を加工した実験画像を制作し,VRを用いて見落としの度合いを測る実験を行う.輝度解析画像を通して実験結果をまとめ,年齢などによる特性の比較を加味して,表示物/空間の双方のデザインに向けた「見落とし」防止の方法を提案する.
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研究成果の概要 |
本研究では,心理学分野における注意力と視覚探索に関する研究に基づいて,まず公共空間におけるサインのデザイン要素と「見落とし」の関係を明らかにするための実験手法を開発し,この手法が比較的容易に利用でき,空間の環境デザインを考える上で有効であることを示唆した.そして,若年者を対象にこの手法を用いた室内実験を実施し,公共空間を移動する際の手がかりとなるサインの「見落とし」に影響を与える環境やデザイン要因を解明した. さらに,研究で収集した事例を基に「見落とし」の要因を俯瞰する情報アーカイブをWeb上に仮設した.コロナウイルスの影響などで本格的な運用はまだだが,情報を更新し蓄積できるよう設計している.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
注意,視覚探索や,視認性,誘目性,可読性に関わる研究は「見えるもの」を対象にしたものが多く,「見落とされるもの」に焦点を当てる研究は少ない.アイトラッキングを活用した手法もあるが,本研究では機材を要さず「表示を見つけるまでの時間」,「内観評価」,「空間の印象評価」などのデータと口述など細やかな感覚の記録を分析の主軸とすることで,「見落とし」が起こりやすい環境のパターンや人の認識パターンを把握する「リアリティ」に意義がある.また,実空間の画像を加工して評価画面を設定でき,環境条件の設定の自由度が高く,同一刺激に対する人の要因の影響も見出せることから,実践的活用の可能性は高いと考えられる.
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