研究課題/領域番号 |
19K12721
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90020:図書館情報学および人文社会情報学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
根本 彰 慶應義塾大学, 文学部(三田), 講師(非常勤) (90172759)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 国際バカロレア / 学校図書館 / 探究学習 / 教育課程 / 知の理論(TOK) / 課題論文(EE) / 知の理論 / アーカイブ / 教育改革 / 知識資源システム / 高大接続 / 探究型学習 / カリキュラムマネジメント |
研究開始時の研究の概要 |
学校図書館を教育改革に明示的に位置づけるためには、グローバルな教育改革の流れにおける教育課程や教育方法において「知の理論(TOK)」を手がかりにすることである。本研究は、それを第一に、国際バカロレア(IB)の議論の検討を通じて学習材を提供する場としての学校図書館が不可欠なことを確認した上で、第二に、司書教諭を配置しているオーストラリアおよび学校図書館よりも公共図書館を整備することで探究型学習を進めるフィンランドの学校をフィールド調査すること、そして、第三に日本で探究型学習を進めている高校現場での参与観察およびインタビュー調査を通じて実証的に明らかにする。
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研究成果の概要 |
国際バカロレア・ディプロマプログラム(IBDP)が日本の教育課程および、教育課程と学校図書館との関係にどのような示唆を与えるかについて基礎的な研究を行った。IBDPの思想的背景、そのカリキュラム構造、日本の学校図書館の教育行政上の位置付け、戦後教育における図書館教育の類似性の研究に取り組むことにより、IBDPが日本の学校教育に深い影響を与えること、そしてそれが学校図書館の振興につながることを明らかにした。また、IBDPと学校図書館の関係についての翻訳書を出版し公開シンポジウムを実施したことで、今後の発展的研究につなげる基盤をつくることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国際バカロレアで実施されている探究学習は歴史的に人文主義(humanitas)をベースにした欧米の学習カリキュラムの延長線上にあるものであり、学校図書館の支援無しに成り立たないものである。これにより、日本でも2020年代実施の学習指導要領に初めて明記された探究学習が、図書館および図書館員による支援無しでは成り立たないことを示した。今後、文部科学省をはじめとする教育行政当局や学校教育研究者、学校図書館関係者に対して、学校図書館を教育課程に組み込むための行政的施策の必要性の理論的根拠を与えることができた。
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