研究課題/領域番号 |
19K12725
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90020:図書館情報学および人文社会情報学関連
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研究機関 | 安田女子大学 (2023) 九州龍谷短期大学 (2020-2022) 鹿児島国際大学 (2019) |
研究代表者 |
中尾 康朗 安田女子大学, 文学部, 教授 (90738783)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | レファレンス事例 / 特徴分析 / 知識抽出 / パスファインダー / レファレンス協同データベース |
研究開始時の研究の概要 |
図書館における情報サービスのうち、利用者に対する質問回答サービスがレファレンスサービスである。レファレンス事例データは、個々のレファレンスサービスにおける記録データである。本研究では、図書館のレファレンスサービスに伴って蓄積される事例データを対象に、質問・回答の特徴や使用されている調査・探索のための情報源の実態を分析し、レファレンスサービスにおける図書館員の探索パターンの特徴を明らかにすることを目的とする。その上で、利用者に対して提供される調べ方情報(パスファインダー)の雛形となる情報を提示する支援システムを検証する。得られた知見からより効果的な事例データの記録のために必要な要件をまとめる。
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研究実績の概要 |
図書館における利用者サービスのうち,利用者からの質問・相談に対する調査,回答支援サービスがレファレンスサービスである。レファレンスサービスでは,利用者への回答を行うにあたり,レファレンス調査の際に使用する各種情報源(レファレンスツール)の選択が重要となる。 レファレンス事例データは,個々のレファレンスサービスにおける記録データ(ログ)を,図書館員がまとめた情報である。レファレンス事例データには,回答内容や回答プロセス中の記述文中に,レファレンスツールが混在している。また,メタデータとしてレファレンスツールが登録されたデータも存在する。 本研究では,蓄積されるレファレンス事例データを対象に,質問・回答の特徴や使用されている調査・探索のための情報源の実態を分析し,利用者に対して提供される調べ方情報(パスファインダー)の雛形となるデータを提供し,業務支援の可能性を検証することを目的とする。 これまでの研究では,日本におけるレファレンス事例データの事実上の標準となっている国立国会図書館のレファレンス協同データベース(レファ協)を対象に,データ中からレファレンスツールを抽出し,特定のレファレンス質問や調べ方に紐づくレファレンスツール群を特定した。そして,得られた情報を基にパスファインダー作成業務を支援するための評価システムを構築した。 引き続きパスファインダー支援システムの実証的検証を実施する想定だったものの,新型コロナウイルスの蔓延による社会的影響が継続したことから予定していた調査や会議報告を中断し,研究期間の延長を行った。令和5年度,新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが,5類感染症に移行し,行動制限が緩和された以後,研究を再開し,研究協力図書館と評価,検証を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの影響が継続したため,予定していた調査等を引き続き延期せざるを得ない状況が長引いたことによることが大きいが,調査を再開し,改善の方向にある。これまでの研究では,本研究に必要な機器環境等の整備を行い,日本におけるレファレンス事例データの事実上の標準となっている国立国会図書館のレファレンス協同データベース(レファ協)を対象に,データ中からレファレンスツールを抽出し,特定のレファレンス質問や調べ方に紐づくレファレンスツール群を特定した。そして,得られた情報を基にパスファインダー作成業務を支援するための評価システムを構築した。引き続きパスファインダー支援システムの実証的検証を実施する想定だったものの,新型コロナウイルスの蔓延による社会的影響が継続したことから,予定していた調査や会議報告を中断し,研究期間の延長を行った。令和5年度,新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが,5類感染症に移行し,行動制限が緩和された以後,研究を再開し,研究協力図書館と評価,検証を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに得られている情報をもとに評価システムの構築を終わらせ,テストまで実施したいと考えている。令和5年5月8日から,新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが,「新型インフルエンザ等感染症(2類相当)から「5類感染症」に移行した。行動制限が緩和されたことから,研究成果の見通しが立つところまでを目指し,本研究を再開した。これまでに得られている情報をもとに評価システムの構築を終え,図書館における評価,検証を実施し,得られた成果を関連学会にて報告,発表していく想定である。
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