研究課題/領域番号 |
19K12729
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
片山 正純 福井大学, 学術研究院工学系部門, 准教授 (90273325)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 身体意識 / 運動主体感 / 身体所有感 / 身体モデル / 身体表現 / 仮想身体 / 意図 / 形態的類似性 / 構造的類似性 / 外見的類似性 / 自己受容感覚ドリフト / 変容 |
研究開始時の研究の概要 |
身体に関する自己意識が近年活発に研究されており,この身体意識の成立には,意図した運動,感覚情報(視覚情報や体性感覚情報),運動指令の遠心性コピーが重要な役割を果たしている.この観点から,仮想空間内に表示した仮想手に対する視覚情報,対象物を把持した際の体性感覚情報(力覚など),受動的運動などの様々な条件において身体意識を調査することによって,身体意識が成立するための条件を調査する.さらに,身体モデルの変容度合いを調べるために最大指先幅(MGA)と最大把持サイズ(MGS)を新たに考案し,身体意識と身体モデルの変容との関係についても明らかにする.
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研究成果の概要 |
本研究では,手の身体モデルを変容させるための実験パラダイムを構築し,身体意識(運動主体感と身体所有感)と身体モデル(脳内身体表現)の変容との関係を調査した.手の身体モデルの変容度合いを評価するために提案した指標によって,仮想手が自己の手だと感じるグループでは, 手の身体モデルが変容していることを明らかにした.しかし,自己の手だとは感じていないグループでは変化が見られなかった.また,外見的類似性の低い仮想手(骨格提示,光点提示)においても身体意識が成立することから,外見的類似性が必要不可欠な要因ではいことを明らかにした.さらに,対象物把持時の力覚は身体意識を促進することも明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,身体所有感と手の身体モデルの変容との関係,外見的類似性と身体所有感の関係,力各情報と身体意識との関係について報告し,さらに身体所有感が成立している場合に身体モデルが変容することを報告した.これらの結果は,身体意識の成立条件を解明する上で非常に重要であり,さらに義手などのリハビリテーションにおいて貢献できる可能性がある.
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