研究課題/領域番号 |
19K12735
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
村山 司 東海大学, 海洋学部, 教授 (40328109)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 人工言語 / ベルーガ / 動詞 / 模倣 / 表出 / 言語理解 / シロイルカ / 動詞の命名 / イルカ / 言語 |
研究開始時の研究の概要 |
高度に知的特性の発達した小型ハクジラ類(イルカ類)にヒトのような言語特性があるかを把握するため,異なる感覚系を融合した言語の理解が可能か検証する.すでに異なる感覚系を融合した名詞の理解は獲得しているので,本研究では飼育下のイルカ類を対象として,異なる感覚系を融合した動詞の理解やそれらを組み合わせた文の解釈が可能かを調べる.これはヒトのみで見られ,他の動物群にはみられない機能であり,言語獲得の普遍性や知の進化を探る有効な手がかりとなる.
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研究成果の概要 |
被験体に2つの動詞(「吻で触れる」「胸ビレで触れる」)を表す図形を教えたところ,その図形の意味の通りの行動をとるようになった.そこで2つの名詞(「フィン」と「マスク」)とこの2つの動詞を組み合わせて呈示し,組み合わせた意味の通りに行動できるか調べた.その結果,一定の成功率が得られた. 一方,ヒトのことばで物(「ボール」「フタ」)の名前が呼べるか検証したところ,呈示された物を見て,それをあらわすヒトのことば(日本語)を発することができた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イルカ類の言語能力を理解するにあたり,「名詞」と「動詞」が組み合わされた「文」の理解について,その最初の段階を成功することができた.これより,ヒトの文法を理解できる可能性があることが明らかとなった. また,模倣を介してヒトの発音によって物の名前を呼べたが,今後は「理解」(ヒトの発音で対応する物を選ぶ)について検証する必要がある.
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