研究課題/領域番号 |
19K12740
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90030:認知科学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
古山 宣洋 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (20333544)
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研究分担者 |
三浦 哲都 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (80723668)
三嶋 博之 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (90288051)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 身体協応 / 熟達 / 力学系理論 / ドラム |
研究開始時の研究の概要 |
ドラム演奏の熟練者は非熟練者と比べて何が違うのか?本研究は、実際の演奏でも用いられる8ビートを課題とした実験データを集録し、ドラム熟練者の巧さをあぶり出すことを目的とする。具体的には、得られた演奏の音声についてドラム教室講師に熟練度を定量的に評定させることで「熟練度評価データ」を取得し、それに基づいて実験参加者を熟練度別に3分類する。一方、演奏の正確さと表現性については打間の時間構造・打圧の変動・音響的特徴などの「演奏データ」を、それらを成立させている身体協応については頭部・体幹・両上下肢、床反力中心の変位を含めた「運動データ」を取得し、熟練度評価データとの関係を解明することで目的を達成する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、ドラム演奏の熟練者は非熟練者と比べて何が違うのか、特に局所的な打運動と大局的な全身運動の関係を明らかにすることであった。電子ドラムで8ビートを演奏する熟練者と初心者の演奏、ならびに課題遂行時の全身運動を代表する床反力中心(CoP)データに関する解析を行い、ドラム熟練者の方が、演奏時のCoPの面積が大きく、運動方向も安定しており、この特徴がバスドラムの踏み込み直後に顕著であるという結果を得た。また、このような局所的・大局的な運動の基礎となる手首における振り子運動と全身運動について分析し、局所的な振り子課題の達成に、大局的な協調構造が関与していることを示唆する結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
芸術や表現を生み出す身体運動における、表現に直接関わる手先などの局所的な身体部位と、姿勢の維持などに関わる大局的な全身協応との関連については、実践者の経験としてはしばしば語られてきたものの、これを定量的に捉えた研究は国内外に例がなく、本研究で得られた成果は、学術的な意義が極めて高いと考えられる。また、ドラム演奏 に全身がどのように関わっているかを解明することで、楽器演奏一般、リトミックなど身体を用いた音楽教育、ドラム演奏ができるロボットの開発に有用なデータと知見になると考えられる。
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